本のある暮らし

人生は一冊の本のように味わい深いです。そんな日々を綴ります。

【読書感想レビュー】村田沙耶香さん著「コンビニ人間」を読みました。

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村田沙耶香さん著コンビニ人間の紹介です。

 

 

 

きっかけはTwitterの何気ない一言

 

今回「コンビニ人間」を読むきっかけになったのは、

Twitter上で交わした何気ない一言から始まりました。

 

 

ブログ、Twitter、インスタでも交流があるsamoさん♪

Samoさんが、「コンビニ人間」を読了したとTwitter上のタイムラインに流れてきまして、私が反応しました。

 

なぜなら私も図書館で予約中。

なんと約140人以上待ち!!!

 

そこで私がこのことをsamoさんのツイートに書き込んだところ

 

「送りましょうか?」の返信が!!

 

 

いや、社交辞令かもしれませんよ??

でも、でも、もし善意あるお言葉なら、「乗っかっちゃおー!!」

ということで、お言葉に甘えて図々しさ満開で、

「え?いいんですか!?!?」

「ではお願いします(^O^)/」ということで小説を送ってもらうことになりました~。

 

同じ子育て中のsamoさん、普段交流がある方だったので、

私は彼女のことを「信用」していたので、この善意に甘えることができました。

これが知り合って間もない人や、

交流がない人とはこのようなことは気軽にはできないです。

 

それならば私の手持ちの本を交換しましょうということに

 

大切な本をタダでもらうわけにはいかないので、

私からも提案。

 

私の持っている好きな本を選んでくださいと。

 

SamoさんにDMで写真を送り選んでもらいました。

 

選ばれたのは「日日是好日」でした♪

 

 

www.genko-library.com

 

お互い単行本になった小説を送り合いをした。というわけです。

 

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そして届いた本

 

お手紙と、私が最近読書ノートにも使っている「デコラッシュ!!」が添えられて届きました。ヒャッホーイ!!(^O^)/

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こういう交流は、ネット上の無機質とは違い、人の手を介した温かみを感じてうれしくなります。

普段忘れがちですが、ネットの向こう側には体温を持った人が居るということ。

 

ネットを飛び越え、リアルに近づけた瞬間が嬉しかったです。

 

デコラッシュは今後のノートにも使わせてもらいます!!

 

で、肝心のコンビニ人間

 

これはたくさんの人が読んでいて感想も書かれているので、私のブログよりそちらが参考になると思います!!

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一気読みできるくらいスラスラ読める小説でした。

 

コンビニ人間のあらすじ

 

周りから「普通」じゃないと思われて育ってきた古倉さん。

そんな古倉さんが見つけた職業がコンビニでのバイト。

 

コンビニバイト歴18年。

「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる。そう実感していた古倉さんでしたが、

白羽という男の登場によって・・・。

 

これ以上書くとネタバレになってしまいますので控えます。

 

コンビニ人間を読んで心に残った言葉

 

P34~

 

ああ、私は今、上手に「人間」ができているんだ、と安堵する。

この安堵を、コンビニエンスストアという場所で、何度繰り返しただろう。

 

 

古倉さんは自分は他の人と「違う」ということを実感し、

周りと同化できたという安心感を持ったこの文章が印象的でした。

「人間」というものになろうとしている古倉さん。

ならば彼女は自分を「何者」と思っていたんでしょうか。

 

こんな一文からもそんな「人間」になれた安心感を感じます。

 

P36~

いつも回転し続ける、ゆるぎない正常な世界。

私は、この光に満ちた箱の中の世界を信じている。

 

 

どうして周りの人が、古倉さんに「普通」であってほしいか願う瞬間を彼女が悟った場面

 

P84~

あ、私、異物になっている。

ぼんやりと私は思った。

正常な世界はとても強引だから、異物は静かに削除される。

まっとうでない人間は処理されていく。

 

 

この本を読んでの感想

 

「普通」って何なんだろうか?考えさせられる内容だった。

社会がうまく回るように、均衡化されたこの世界。

 

はみ出す人は除外されるこの世の中。

きっと、人間が集団で生きるようになった遠い昔の頃からそれは出来上がってしまったからだと思う。

 

社会という世界が出来上がってしまっている今この世界では「普通」でないと、

生きづらさを感じる人がいる。

 

そんな条件下でも、古倉さんは「コンビニ」という世界でうまく適応し、

人に染まることを覚え、ある意味「適応能力がずば抜けて凄い人」だと私は思った。

 

そして、やりたいことも見つからず日々を過ごす人よりも、

「コンビニ」という天職につけた古倉さんはハッピーだと思った。

 

その人の幸せは周りが決めることではなく、本人がそれでいいと思えばそれでいいんだと思う。

 

社会がとりまく価値観をとっぱらって、個々が自由にのびのびと生きられたらどんなにいいか。

 

「なんだかこの世の中、本当面倒くさいな!!!!メンドクセー!!!」(失言失礼します)

「もっとありのままで生きようよ、生きたいよ(私自身も)」そう思ったのでした。

 

小説は読んでいてたくさんの感情に触れて、

自分の感情も掘り起こすきっかけになって、本当に読んでいて楽しいです。

 

こうやって感想を伝えることが難しいですが、色んな感情がかけめぐる一冊の本は、

やっぱり出会わないより出会いたいで溢れています。

 

今回は人の手を介して、小説を読んで、またこの気持ちを誰かに届けて、それが回っていけばいいなと思いました。

 

 

引用文は全て村田紗耶香さん著書「コンビニ人間」文春文庫より

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました。