今日は8月15日。
終戦記念日ですね。
先の大戦から今日で74年という節目を迎えました。
私が小学校6年生の頃、
50年だったので、
もうすぐ1世紀が経とうとしていると思うと感慨深いです。
祖母から聞いた戦争の話
皆さんは戦争体験者から話を聞いたことはありますか?
私は祖父母がちょうど戦時中はまだ幼かったんですが、
昔、祖母からお話しを聞いたことがあります。
私の故郷は離島なので、沖縄と目と鼻の先にあります。
なので、地上戦で激しい爪痕を残した沖縄。
その影響を多少なりとも受けたそうです。
祖母の話によると、
空襲の時に当時12歳くらいだった祖母は幼い妹をおんぶして逃げたそうです。
その妹が重くて重くて逃げるのが大変だったと。
途中で妹を置いて自分だけ逃げてしまおうか、
そんな風に思ったくらい、妹が重かったと。
防空壕に逃げた話を聞かせてくれました。
そして砂浜には戦争の残骸が流れついたり、
沖縄に向かう飛行機がたくさん行き交うのを見たりと、
幼いながらの経験談を語ってくれました。
沖縄も近いことがあり、小学6年生の頃の修学旅行では、
ひめゆりの塔にも行き、
子どもながらに、戦争の恐ろしさを疑似体験したように思います。
あの異様な雰囲気は今でも覚えています。
そんな語りべの人達も高齢を迎え、生の体験を聞く機会が減ってきました。
けれども多くの書物で戦争について知ることができます。
生の声は聞くことはできないけれど、
静かな心の叫びを聞くことができます。
ということで、以前から読んでみたいと思っていた本を読みました。
きけ わだつみのこえを読みました。
ところどころで紹介される本。
きけ わだつみのこえです。
この本は日本戦没学生記念会が編集した本で、
戦没学生たちの手記が綴られています。
大半が青春と呼ばれる世代の10代後半から20代前半の若者たちの声です。
一番いい時に戦争に行かなければいけない、世の中の不条理さ、
苦痛がひしひしと伝わってくるのでした。
検閲を逃れて率直な気持ちを書かれたものもあれば、
やはり検閲を意識して書かれ、
真実を曖昧にして書かれた文などもあり、
本当は正直に書きたい。
でも書けないから言葉の端々で受け取ってほしいであろう、
学生たちのやるせない気持ちがたくさんありました。
そんな本の一部をご紹介
僕には〝身の夕暮れ〟があまりにも早く来てしまった。
〝青春がそのまま晩年〟であるような世代
僕は馬鹿のように不感症であった。
ここに書くのも恥じる経験の多くにさえ何も感応を示さない。
それらは皆どこか他の世界のできごとにすぎなかったのだ。
俺の子供はもう軍人にしない、軍人にだけは、、、
平和だ、平和な世界が一番だ。
引用文は「きけわだつみのこえ」岩波文庫より
手記を記した学生たちの経歴を見ると皆優秀な学生たちばかりなんですよね。
だからこそ、ほとんどの人が、知識欲が高く、学問を志す人が多く、
手記のことば一つ一つが文学的なんです。
これは教育をうけなかった人ならばその様子を文字におこすこともできなかったでしょう。
けれど彼らの知識に対する欲求は高く、
「勉強したかった、本を読みたい、書くことしかできない」など所々で吐露が見られます。
これほど優秀な学生たちをも奪ってしまう、戦争の不条理さ。
あの時代の異様な日本の雰囲気。
やるせない気持ちでいっぱいになりますが、これも歴史の真実。
私たちはどうすることも出来ないし、
それを学び今後二度と同じことを繰り返さないことしかできません。
本当に二度と戦争は起こってほしくないです。
自分の子どもが出征しなければいけなかったあの時代。
親たちはどんな気持ちだったことでしょう。
想像するだけでも胸が苦しくなります。
8月は節目の月でもありますので、
またこういった本を定期的に読んで、
次の世代につなげられるようにしたいと思いました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
★過去に読んだ戦争ものはこちら★
永遠のゼロ
戦争小説ですが、これは涙なしには読めませんでした。