1冊本を読み終わったので紹介したいと思います。
今日紹介する本はこちら。
木皿泉さん著「昨夜のカレー、明日のパン」です。
度々、インスタでもよく見かけていた小説。
ほっこりする物語が読みたくて手にとりました。
「昨夜のカレー、明日のパン」の本の説明
7年前、25歳で死んでしまった一樹。
遺された嫁・テツコと一緒に暮らす一樹の父・ギフ。
テツコの恋人・岩井さんや一樹の幼馴染みなど、周囲の人物と関わりながらゆるゆるとその死を受け入れていく物語。
「昨夜のカレー、明日のパン」を読んで心に残った言葉
まず、この物語は、亡くなった旦那さんのお父さんと生活をしているテツコにびっくりした。
恋人に結婚しよう。そう言われているのにだ。
それほど、ギフと居心地のいい関係を作れているテツコが凄いと思った。
お互いの居心地のよさから、今の生活を変えられない二人。
はたまた、「一樹」の存在が二人を繋いでいるのかもしれない。
2人とも一緒に暮らすことによって「一樹」の存在を感じているのかも。
岩井さんの人柄の良さもまた凄くて。
テツコさんや~!!
こんないい人逃したらもったいないよ。
そう思わずにはいられない。
けれども、人の感情は急には変わるのではなく、
やはりじっくり時間をかけて変わっていくのかな。そう思った。
そして、この小説のキーポイントはやっぱり、タイトルにもなっている「パン」
この一説からもパンの重要性を感じた。
P25~
パンの焼ける匂いは、これ以上にないほど幸せの匂いだった。
悲しいのに、幸せな気持ちになれるのだと知ってから、テツコは、いろいろなことを受け入れやすくなったような気がする。
テツコとギフが一樹のお見舞いの病院帰りに嗅いだパンの匂いが二人を癒したのだ。
日に日に一樹との別れが近づいていることを二人は悟っていた時だったのだろう。
自分の経験
私も一生分の涙を流すくらい自分的にもうだめだ~!そう思う日もあった。
けれども、お腹も空くし、料理の匂いを嗅ぐと本能的に反応する。
人はそうやって、悲しみと現実の狭間で生きていることを知っているから、
パンの匂いの幸せな気持ちのくだりは共感した。
誰かの死に立ち会った時だって、もう会えない喪失感も味わったけれど、
日々が、時間が、癒すことも知った。
小説はどこかしら自分と重なる部分が必ずある。
これからしたいこと
昨夜のカレーと、明日のパンの間に私たちはいつもいるということ。
つまりは、日々はそれらの繰り返し。
五感を研ぎ澄ましながら生活したいと思った。
そうすれば、どんなに悲しいことがあってもきっと、癒される日が必ず来る。
テツコやギフのように、少しずつ変わる日が来る。
私もそう生きたいなと思った。
今日も、おいしいご飯が食べれて幸せ。
あの匂いを嗅いで幸せ。そんな気持ちを味わいたい。
以上、「昨夜のカレー、明日のパン」の感想でした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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