一冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。
垣谷美雨さん著「姑の遺品整理は、迷惑です」です!!
「姑の遺品整理は、迷惑です」の本の説明
脳梗塞で突然この世を去った、
姑の遺品を整理することになった嫁の「望登子」。
遺品を整理していくと、自ずと自分の母親と比べてしまうのだ。
私の母はきっちりしていた。
だから凄くありがたかった。
それに比べて姑は、何てモノが多いんだ。
姑の遺品を整理するうちに、二人の母と向き合う結果に。
迷惑だと思っていた遺品整理だったけれど・・・。
タイトルが相変わらずインパクト大の垣谷作品。
姑の立場からも、嫁の立場からもドキッとするタイトルに違いない。
一件よくある、姑と嫁のいざこざかと思いきや。
ところがどっこい。
心温まる作品だった。
さすが垣谷さん作品。
安心して読めました。
「姑の遺品整理は、迷惑です」の本を読んで心に残った言葉
読み進めるうちに、自ずと私自身の2人の母について考えざる負えなかった。
まるで自分のことかのように錯覚に陥り、
望登子に共感した。
特に、下記のくだりについては、どんぴしゃ過ぎた。
P86~
ねえ、お母さん、お母さんって、どんな人だったっけ?
お母さんの存在が幻だったような気がするよ。
本当に実在したのかって思うくらい遠い人のような感じだよ。
姑のことなら、生前からよく知ってただけじゃなくて、死んだ後も色々なことがわかったのに。
これは望登子が姑と実母のことを比べた時に、
姑のことは手に取るように分かるんだけれど、
(現に姑が生きていたらこう言うに違いない。というセリフがたくさん出てくる)
自分の母は、きちんと生前整理をして亡くなった人だった故に、モノも残されておらず、ましては18歳で親元を離れているから尚更分からないのであった。
自分の経験
私も18歳で家を出たので、実家で暮らしした年数はたったの18年だ。
そのうち物心をついてから。と、考えると両親と過ごした記憶は少ない。
片や夫の両親とはもう13年くらいの付き合いで、
こんな人。というのがありありと分かる。
私にとって、実の父と母は記憶の中での人になりつつある。
年に帰るのも1回くらいだから、余計に過ごした時間が短い。
これからしたいこと
今世の中はミニマリストやミニマリズムが推奨される時代になった。
けれどもその生き方は、残された人からしたら、
その人がどんな生き方をしていたのか、伝わりづらい。
モノって存在だけで、その人がどんな生き方をしてきたのか、
伝える手段になるんだ。ということがこの本を読んで分かった。
ある程度の整理はこれからもしていくが、
そこまで何が何でも捨てなくてもいいんじゃないのかな。
そんな風に思えた。
自分の身の回りは整理するけれど、それを人に強要はできないなとも思った。
モノの所有一つにとっても、その人らしさだったり、
生き方が凝縮されている。
望登子の2人のお母さんから教わった気がする。
以上、「姑の遺品整理は、迷惑です」を読んだ感想でした。
★過去に読んだ垣谷さん作品はこちら★
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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