おはようございます。
1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。
住野よるさん著「麦本散歩の好きなもの」です!!
「麦本三歩の好きなもの」の本のあらすじ
麦本三歩には好きなものがたくさんある。
歩くこと。
寝坊すること。
本を読むこと。
食べること。
仕事先の図書館では先輩に怒られがちだけど、
大好きなチーズ蒸しパンを食べれば気分は上々。
休みの日は、お気に入りの音楽を聴きながらひとり時間を満喫する。
何も起こらない毎日だけどなんだか幸せ。
そんな三歩の日常を描いた心温まる連作短編集。
主人公の麦本三歩は所謂「天然キャラ」と言ったらいいだろうか。
そんな三歩の職場は図書館。
なんとも羨ましい限りである。
この本に登場する人物のネーミングがまたおもしろい。
職場の先輩方を、怖い先輩、優しい先輩、おかしな先輩。
そんな風に表現するのだ。
そして三歩は大食いである。
食べることが大好き。
そんなちょっと変わった?三歩の日常が覗けるのが本作である。
「麦本三歩の好きなもの」を読んで心に残った言葉
P147~
君の辛さはさ、私には分からない。
だから、もし、本当に何もかも耐えられないと思ったら、
死んでもいい。
止められない。死んじゃ駄目なんて、君の辛さが分からない私には決められない。
君の人生だから。
このシーンは、男友達と水族館へ出かけた日、
「実は死のうとしたんだ」
そんなカミングアウトを受けた場面の一言だ。
男友達はふと三歩のことを思い出し、会いたくなったそうだ。
こんな言葉をかけられたときに、なんと言っていいかすぐ分かる人間がいるだろうか。
そんな思いの中、絞り出した三歩の言葉。
正直でなんて、直球なんだろうと思った。
取り繕った言葉なんかよりも、ストレートに優しい言葉だと思った。
自分なら何て言うんだろう。
そんな風にも思った。
何を考えているか分からない三歩だったけれど、
芯のある人間味が伝わってきて、
私はこの物語の中で、この章が好きだと思った。
「麦本三歩の好きなもの」を読んだ感想
三歩だから許される。
そんな雰囲気が満載の1冊だった。
ちょっと抜けていて、天然で、でもみんなから、
「しょうがないな~」そんな風に愛される三歩。
ひとり暮らしのあののんびりとした空気を思い出す。
今日は何しよう。
あの自由な時間が今では懐かしい。
三歩の気ままな日常に触れながら、
私も心の中だけでも、三歩と気ままな旅が出来たと思う。
以上、住野よるさん著「麦本三歩の好きなもの」を読んだ感想でした。
引用文は全て本書より
★住野よるさん作品はこちら★
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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