おはようございます。
1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。
吉田篤弘さん著「それからはスープのことばかり考えて暮らした」です!!
「それからはスープのことばかり考えて暮らした」の本の内容
失業中の大里は、大家さんから「オーリィ君」と呼ばれている。
そんな大家さんを「マダム」と呼ぶオーリィ君。
マダムに教えてもらったサンドイッチ屋さん「トロワ」
紙袋には「3」の数字が刻まれていた。
初めてそのサンドイッチを食べた瞬間、非常においしくて感動。
その味は「なかなか」どころか僕の人生を変えてしまうほどの味だった。
それからオーリィ君はトロワの常連さんに。
店主の「安藤さん」、息子の「リツ君」と仲良くなり、
トロワで働くことになった。
オーリィ君の味噌汁がおいしいということで、
トロワでスープを販売したらどうかということに。
オーリィ君はそれからはスープのことばかり考えて暮らすのである。
「それからはスープのことばかり考えて暮らした」を読んで心に残った言葉
P68~
このところ僕は水曜日を除いて毎日のように耳を切り落としている。
二番目の姉に電話でそう報告したら、
「なんだか、恐ろしい仕事ねぇ」と笑われてしまった。
この一文だけ読むと一見本当に、恐ろしい仕事に思えるから不思議だ。
その仕事がサンドイッチ屋さんと分かるからこそ、
「クスッ」と笑えるのである。
こういったちょっとした「クスッ」と笑える文章がたまらなく好き。
深刻なことも深刻にならない、
そんな文章が吉田篤弘さんの紡ぐ物語の魅力だと思う。
「それからはスープのことばかり考えて暮らした」を読んだ感想
インスタでも「お気に入り」と皆さんがおっしゃっていた、
本書を読みました。
今回のメインテーマは「サンドイッチ」「スープ」そして「映画」
主人公のオーリィ君は、その事柄が気に入ってしまうと、
何度も何度もそのことで頭がいっぱいになる、
所謂ハマり症なのだ。
虜になったが最後。
そのことばかり考えるのである。
一見つながりのないように見えていた、
登場人物や、事柄がすっと繋がっていくのがこの本の魅力だった。
登場人物たちの真実は明らかにならないけれど、
もしかしたら、そうかもしれないという淡い期待が心をくすぶった。
緑色の帽子を被る女性から教えてもらった、
スープ。
きっとおいしいんだろうなぁ。
色んな具が混じり合って溶けたスープ。
きっと人間も色んな人との出会い、出来事。
人生が混ざりあうほど、味わい深い人生になるんじゃないかって思った。
日常はいつも足されて、削がれての繰り返しだ。
サンドイッチを食べながらスープが飲みたくなる一冊でした。
温かく心を満たしてくれる、そんな優しい本です。
以上、吉田篤弘さん著「それからはスープのことばかり考えて暮らした」の感想でした。
引用文は本書より
★吉田篤弘さん作品はこちら★
最後まで読んでいただきありがとうございました。
読んだよ~!のしるしに、ポチっと応援して頂けると更新の励みになります^^ ↓