おはようございます。
1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。
町田そのこさん著「コンビニ兄弟」です!
本の説明
あなたの心、温めます。
九州だけに展開するコンビニチェーン「テンダネス」。
その名物店「門司港こがね村店」で働くパート店員の日々の楽しみは、
勤勉なのに老若男女を意図せず籠絡してしまう魔性のフェロモン店長・志波三彦を観察すること。
なぜなら今日もまた、彼の元には超個性的な常連客(兄含む)たちと、
悩みを抱えた人がやってくるのだから・・。
コンビニを舞台に繰り広げられる心温まるお仕事小説。
表紙裏より引用
町田そのこさんと言えば!!
本屋大賞2021の大賞受賞「52ヘルツのクジラたち」の著者です。
町田そのこさん作品を読むのは、今回で2作目。
舞台は福岡県の門司港です!
私は高校3年生の頃に、
福岡の専門学校に行こうか迷っていまして、
夏休みに学校見学に友達と行ったのです。
付き添ってくれた友達の志望する専門学校が、
門司にあるということで、
門司にも一度お邪魔したことがあります。
けれど、門司港には行きませんでした。
いつか行ってみたい場所の一つでもあります。
門司という言葉を目にして懐かしい気持ちになったのでした。
結局進路は沖縄に決めてしまったのですが、
あの時、福岡を選んでいたら、私は多分東京にいなかったし、
今の生活はなかったんだろうなぁと時々思います。
さてさて、本書は、コンビニが舞台のお仕事小説!
イケメンで老若男女を虜にしてしまう、
フェロモンを醸し出している店長、
個性的な店員、
そして、様々な常連客。
コンビニって人生が交わる場所だなぁと思うのでした。
心に残った言葉
P273~
「好きなものを続けるってのは、案外難しいんだぞ」
康生が言う。
周りを見て見ろ。
好きなものにがむしゃらになっているひとというのは、
実は驚くほど少ない。
まずそういうものに巡り合うのがとても難しいんだ。
そしてそれに打ち込める環境、
状態であるのもなかなか難しい。
あとは、才能も必要かもしれないな。
もうダメだ、これ以上進めないと挫折してしまえば、辞めてしまう。
この会話は、テンダネス店員の光莉の息子、恒星と父親の康生との会話です。
母親の光莉はいい歳して、漫画に没頭したり、
父親は釣りを楽しむ姿に、
息子は不満を抱いていたのでした。
けれど、父親との会話の中で、子どもが小さい時は、
家庭を優先にしていたこと。
けれど、今は子育ても落ち着いたから、お互い好きなことを認め合って相手に気を使わないでやろうという夫婦の気遣いを、
息子の恒星は父との会話で学ぶシーンです。
そして自分はどうだろうかと自問し、
好きなことを大事にし続ける両親を尊敬するのでした。
私も今は自分の好きなことに没頭する時間を持てて幸せだなと再確認するシーンでした。
感想
皆さんはお仕事小説は読みますか?
私は時々読みます。
お仕事小説を読むと、
その職業に対する、働く人の思い。
こういう気持ちで働いてくれているのかもしれないと想像するのが楽しいです。
どんな職業一つをとっても共通することは、
その職業が大好きな思いを持って働いている人の行動は気持ちいいということ。
このコンビニ兄弟に登場する、
フェロモン店長と言われている志波も、
その部類に入ります。
ホストとして働いた方がいいんじゃないの?
というくらいモテモテです。
本人はその自覚がなく、
とにかく、お客さんを大事に、
コンビニを居心地がいい空間にするために、
陰で努力をしているタイプなのです。
そして人をよく見ている。
だからこそ、お客さんの表情や仕草一つで、
悩みを抱えていることを見抜き、
色んな人を巻き込んで、
心を温めてくれるのです。
コンビニを利用して思い出す言葉は、
「おにぎり温めますか?」という言葉。
これは、沖縄特有らしいのですが、
沖縄ではおにぎり温めてもらうのが、普通なんですよね。
東京に来た時にまず、感じたギャップが「おにぎりを温めますか?」
と言われないことでした。
それぞれの地域によって、言葉がけも変わってくるコンビニ。
人生が交わるからこそ、コンビニ店員にしか見えない世界があるんだろうなと思いました。
正に、心を温めてくれる。
そんな内容の一冊でした。
ちょっとコミカルに、でも心はほっこり。
そんなお話しです。
お仕事系小説を読むと元気が出ますので、
元気をもらいたい人におススメの本です。
以上、町田そのこさん著「コンビニ兄弟」を読んだ感想でした!
★コンビニにまつわる記事はこちら★
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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