おはようございます。
1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。
辻仁成さん著「パリの空の下で、息子とぼくの3000日」です!
本の説明
辻さんが離婚をした時、
息子さんは10歳になったばかりだった。
ある夜、子供部屋を見回りに行ったら、
寝ている息子さんのぬいぐるみが濡れていたそうだ。
びしょびしょだった。
びっくりして息子さんの目元に触れてみると濡れていた。
父親の前では絶対泣かない子だったそうだ。
その時、申し訳なさと、
母親役もしなくちゃと思ったそうだ。
ふたりはあまり食べなくなった。
大きな家だったので、
小さな家に引っ越した。
胃潰瘍になり、みるみる痩せた。
食べなきゃ。
そう思い、しっかりご飯を作るようになった。
唯一できることが料理だった。
料理が出来てよかったと思ったそうだ。
料理のおかげで少しずつぬくもりが戻ってきた。
この本は息子さんが14歳の頃の2018年の様子から綴られています。
息子さんが10歳だった当時を遡ることも。
小学生が大学生になるまでのあいだの父子の心の旅の記録です。
感想
冷静と情熱のあいだを読んで、
辻さんの文章をもっと読んでみたい!
そう思っていた時にタイミングよく発売された本書。
父と子の日々を綴ったエッセイです。
ぎこちなくスタートした二人だけの生活。
遠いフランス、パリで親戚も頼る人もいない中で、
どんなに不安だったことだろうと思いました。
ご飯の力ってやっぱり凄いなぁとまず感じました。
お腹が満たされると、
心も満たされていくのかな。
そういう日々の積み重ねが、
親子の絆を作っていくのだろうなと感じました。
息子さんも、色々なことを抱え込みながら、
あまり感情を表に出さないけれど、
大事な時にはしっかりお父さんに相談している姿がよかったです。
そしてパリでのコロナ禍のことも描かれていました。
多感な時期の息子さんを、コロナのせいで制限されることを危惧されていました。
どこの国にいても、
子育ては誰もが奮闘するし、
ぶつかり合うし、
お互い学び合う。
そしてあっという間に大人になってしまうのだなぁと、
この本を読んでしみじみ思うのでした。
こんな風に日々文章に綴ることができたら、素敵だなと思いました。
文章にしてしまうと、
美化されやすいのです。
きっとそこには書かれていない、
もっと醜態的なこともあったことでしょう。
それでもここまで立派に成長した息子さんと過ごした日々は、
宝物の日々だったと思います。
子育て渦中の私。
子ども一人が大人になるまでの時間というのは、
濃厚だけれど、
あっという間に過ぎてしまうことを感じました。
生きていると、思いもよらない辛いことが、
向こうから突然飛び込んできます。
なんと理不尽なことが多いのでしょう。
今日一日を何とか生きよう。
その繰り返しが明日に繋がると思います。
いつ、突然命が絶たれるか分からないからこそ、
今日という日が愛おしい。
そう思いました。
以上、辻仁成さん著「パリの空の下で、息子とぼくの3000日」を読んだ感想でした!
★異国での子育ての記録★
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