本のある暮らし

人生は一冊の本のように味わい深いです。そんな日々を綴ります。

【読書感想レビュー】男子校青春小説!金子玲介さん著「死んだ山田と教室」を読みました。

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おはようございます。

 

1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。

 

今日ご紹介する本はこちら。

金子玲介さん著「死んだ山田と教室」です!

 

 

 

本屋大賞2025ノミネート作品です!

あやこ
 

 

 

この本のあらすじ

 

穂木高2Eの山田はクラスの人気者だった。

生徒は皆口にする。

 

山田はクラスの中心でした。

山田、まじおもしろくて、

山田がいるだけで、クラス全体がすげぇ明るくなって。

 

山田のおかげで、男子校まじ最高だなって。

 

もっともっと山田くんと話したかったです。

 

そんな山田は、

夏休みが明ける前、8月29日に、

飲酒運転の車に轢かれて亡くなる。

 

新学期が始まった教室は、

お通夜のように静まり返っていた。

 

そんな中、突然山田の声がスピーカーから聞こえてきたのだ。

 

どうなってるの?

この状況。

山田も生徒もパニック。

 

スピーカーに憑依?した、

山田と穂木高2Eとの学校生活が新たに始まる。

 

感想

死んだはずの生徒の声だけが、

スピーカーを通して会話が出来てしまうという、

現実ではありえないお話ですが、

 

コミカルに読むことができました。

 

文体が男子口調なので、

まるで、

SNSの会話を聞いているかのよう。

 

ザ・男子校です。

 

季節が進むに連れ、

2Eの皆が進級し、

クラスもバラバラになり、

更に卒業をしてもまだ居る山田。

 

成仏できるのかな?

そればかりが気がかりでした。

 

誰も自分のことを知っている人がいない状況って辛いですよね。

話しかけてもくれない。

でも耳は聞こえている。

 

これがどんなに辛いことかと思いました。

 

生きている人はその後の生活があるわけで。

でも死んだ人の人生はそこで終わっているわけで。

 

私も自分の息子の人生と重ねて読むことが多かったです。

 

きっと同級生たちにとっては、

息子は転校したような存在なんだろうなと。

天国への転校です。

 

親だけがいつまでも覚えているけれど、

子どもたちにとってはほんの人生の一部に関わった人なんだなと。

読んでいてちょっと辛くなる部分もありましたが、

そこは物語。

 

ラストの真実に、そういうことだったんだと納得でした。

 

大人からしたら、高校時代の3年間は秒で過ぎた思い出ですが、

当人たちにとっては、

学生時代は人生の全てですよね。

 

そこで抱える葛藤や苦悩は目に見えない部分が大きいです。

 

見えているだけが真実ではない。

そう思いました。

 

 

普段本を読み慣れていない人にとっては、

安易な文体なので、

エンタメとして楽しく読めるんじゃないかなと思います。

 

高校生や、普段全く本を読まない人にお勧めの本だと思います。

 

心に残った言葉

 

<ちがう。俺、ほんとに空っぽなんだよ。

なんとなく生きてただけなんだ>

 

「みんなそうだから」バカすぎると思った。

「お前だけじゃないから。みんな、なんとなく生きてるから」

 

 

以上、金子玲介さん著「死んだ山田と教室」を読んだ感想でした。

 

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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