おはようございます。
1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。
ヘレン・ピーターズさん著「アンナの戦争」です!
この本のあらすじ
ドイツに住んでいた少女アンナは、
ナチによるユダヤ人迫害をのがれるため、
キンダートランスポート(子どもの輸送)という救援活動によってイギリスにわたった。
受け入れてくれたのは、
ケント州の田園地帯に住むディーンさん一家だ。
ある日、アンナと二人の子どもたちは、納屋で兵士を見つけた。
その兵士がドイツ語をつぶやくのを聞き、
三人で見はることにするが・・・。
感想
ドイツのユダヤ人迫害はとても有名ですね。
↑夜と霧は生きているうちに読んで欲しい大人の教養の一冊だと思います。
迫害によって亡くなったユダヤ人の子どもはおよそ150万人。
1万人の子がトランスポートをして救われたと言われています。
これはその時代の本当に「運」次第。
生死の分かれ道です。
この物語はフィクションですが、
丁寧な取材の元に書かれた本なので、
当時の様子が目に浮かびました。
トランスポートに託す親たちの涙の別れ。
不安な気持ちを抱えながらイギリスに向かう子どもたち。
あちこちから向けられる偏見の目や差別。
読んでいて苦しくなりました。
アンナの聡明さ、勇敢さに勇気をもらいながら応援しながら読みましたよ。
歴史も学べつつ、アンナの成長、
そして、ハラハラドキドキさせられる、スパイ行為。
一歩間違えればアンナの命も危うい行動に、
読者はきっと目が離せなくなると思います。
娘が先に読んだのですが、
途中途中、目を見開いて驚いている様子が印象的でした。
あまりの没頭さに2時間ほどで読了するほど。
面白かったから読んでみて。
ということで、私も読んだら、
私も一気読みでした。
大人が読んでもとても読み応えのある物語でした。
主人公も12~13歳くらいなので、
小学校高学年にぴったりの本だと思います。
心に残ったことば
この本を読んで心に残った言葉を残しておきたいと思います。
P58~
幸せになるように努力しなさい。いつも人にやさしくね。
それから、あたえられた機会はすべて、最大限に生かすのよ。
この文は、アンナがトランスポートでイギリスに向かう、
列車に乗ろうとしたときの、
アンナのママの言葉です。
アンナはこの言葉を糧に、
これから起こりうる様々な困難に立ち向かうのです。
大人でもグッとくる言葉でした。
P130~
自然って、本当にいやされるわね。
わたしたち人間がどんなに世界をめちゃめちゃにしたって、
自分の仕事を自分のリズムでつづけているんですもの。
どんなにわるいニュースがあっても木は葉をつけるし、
つぼみは花をひらくのね。
とても勇気づけられるわ。
本当にその通りです。
どんなに悲しいことがあろうか、
自然はおかまいなしに自分の命の芽に息吹をかけます。
ちょうどこの本を読んでいる時期が桜が満開の時期だったので、
尚のこと、自然に思いを馳せました。
おわりに
春休み中は、デジタルデトックスを始めた娘。
一緒に2回図書館に足を運びました。
その間に読んだ本は10冊以上。
再読の本がほとんどでしたが、
中でも私がおススメした、
東野圭吾さんの「手紙」
辻村深月さんの「かかがみの弧城」を読了したのにはビックリでした。
もう大人が読む本も読めちゃうんだなとビックリです。
読書フローに入る集中力。
きっかけがないだけで、
ちゃんと読めることを知った春休みなのでした。
新学期が始まり、
本を読む機会がまた減りそうですが、
学校でも素敵な本に出会えたらなぁなんて思うのでした。
以上、ヘレン・ピーターズさん著「アンナの戦争」を読んだ感想でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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