おはようございます。
1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。

イン・ザ・メガチャーチのあらすじ
この物語は3人の視点から構成されています。
あるアイドルグループに携わる父親は、
所謂、ファンから搾取する立場。
ファンたちが動く心理を巧みに教えられ、
ファンたちが動くよう物語を提供します。
つまり、搾取する側です。
搾取する代表的なものは、
お金、時間、そして人生そのもの。
そしてその娘は、
様々なコンプレックスを抱いていました。
ふとしたことをきっかけに、
アイドルグループの一人に自分を重ね、
のめり込んでいくのです。
そしてもう一人の登場人物は、
ある舞台俳優にのめり込んでいましたが、
俳優が自ら命を絶つという悲しい出来事をきっかけに、
陰謀論にのめり込みます。
そんな3人の視点が交互に繰り広げられるこの物語は、
推し活の、
搾取する側、される側、
そしてかつてのめり込んでいた側の末路が、
鮮明に、リアルに抱かれており、
これまで全く読んだことのない物語でした。
それは現実に今起こっていることとリンクしているせいか、
薄ら気味悪さを感じました。
一気読みの面白さでした。
今、推し活をしている人が読んだらどんな気持ちになるんだろう。
かつて推し活をしていた人が読んだら?
ある意味問題作の本書。
またまた、朝井リョウさんはやってくれた!!!!
そんな思いで読んだのでした。
そして購入者特権についている動画がこれまた面白かったです。
人は物語によって動かされる
タイトルにある通り、
私たちは物語によって動かされています。
その代表格となるのが、
「宗教」です。
宗教という同じ志を持った集団は、
推し活と正に同じ構造なのです。
人が集う理由はそれぞれですが、
心の寂しさ、不安、現実逃避、
生きる活力それぞれだと思います。
物語に動かされる一つに、
オーディション番組があります。
近年話題になった、
taimleszやHANAがどその一つでしょう。
私もその物語にハマった一人であります。
インスタでちゃっかりフォローしています。
「オーディション番組出身のグループはどうしても、
デビュー時が人気のピークになりがちだ。
オーディションは物語としての強度が本当に高い。
そこに視聴者投票が加わると、
ファンダムの熱狂度は殆ど悪魔的と言っていいくらいになる」
私もピークから熱が冷めた一人でして、
オーディション番組を観た時は熱中して観ていましたが、
それが過ぎると日常に戻りました。
私はそれほど何かにのめり込むということはしないです。
お金がもったいないし。
時間がもったいないし。
ある意味、熱しやすく冷めやすい性格です。
そういう人たちを視野が広いとも言えるけれど、
それって幸せなことなのかは疑問でもあります。
視野が狭い方が幸せなのか?広い方が幸せなのか?
この本を読んで特に考えさせられたことは、
何かにのめり込むと、視野が狭くなります。
それは幸せなことなのか?
不幸なことなのか?
どんなコミュニティに所属するにせよ、
その人本人が熱中しているのはいいことだと思います。
けれど、度がすぎると本当に人生を破綻しかねません。
それを操る人たちがいるということも知っておくことも大事だなと思いました。
「同じ対象を強く推す仲間との結束は、視野をさらに狭めてくれますから」
「物語に没入するというのは、視野が狭まる、ということでもあります。」
お金がからむと、
どうしても搾取する人がいることを頭に置いておかなければいけません。
難しい問題だなと思うのでした。
マーケティング、人の心理の勉強にもなる本でした。
朝井リョウさんの観察力の凄さに度肝を抜かれる思いでした。
「言ってしまえば、世の中に溢れているドラマや映画、本や漫画とやっていることは同じです。」
全ては虚構の中で私たちは踊らされているということ。
分かっていますが、改めてこう言語化されるとギクッとしますよね。
本だって同じです。
本好きな皆さんなら分かるはずです。
1冊の本で満足なんてしません。
次から次へと読むのは、満足しないからです。
この現実の世界からの手っ取り早い逃避になるのも理由の一つです。
その我を忘れる瞬間がないと、この世の中は本当に生きづらいからだと思います。
「結局皆、信じるものが欲しいんだと思います。
特に、この社会は生きづらい、自分はこの世界に不当に扱われていると感じている人ほど」
おわりに
今回電子書籍で読んだのですが、
もうたくさんマーカーをひきまくりました。
色んな言葉が刺さりすぎて、このブログにはまとめきれません。
どの言葉も何かしら自分に突き刺すものがあると思います。
結局根底にあるのは、
この世は何だか殺伐としていて、
生きづらさを抱えている人が多いということ。
その弱みにつけ込んで、
搾取している人がいるということ。
そういうことを承知の上で、
ほどほどに何事も楽しむ分には大いにいいと思います。
けれど、お金が破綻するほど、
大切な家族をないがしろにするほど、
のめり込んでは危険ですよ。
そんなことを提示している本だと思いました。
人生とは、これまでやってきたことが還ってくるものだと思っていた。
ただ、これからは違うかもしれない。
今後還ってくるのは、これまでやってきたことよりも、
これまでやってこなかったことのほうなのかもしれない。
引用文は全て、朝井リョウさん著「イン・ザ・メガチャーチ」より。
この本を読んだ方の感想を是非お待ちしております。
以上、朝井リョウさん著「イン・ザ・メガチャーチ」を読んだ感想でした。
★過去に読んだ朝井リョウさん作品はこちら★
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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