おはようございます。
1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。
伊坂幸太郎さん著「砂漠」です!!
本の説明
仙台市の大学に進学した春、
なにごとにもさめた青年の北村は四人の学生と知り合った。
少し軽薄な鳥井、
不思議な力が使える南、
とびきり美人の東堂、
極端に熱くまっすぐな西嶋。
麻雀に勤しみ合コンに励み、
犯罪者だって追いかける。
一瞬で過ぎる日常は、
光と痛みと、小さな奇跡でできていた。
表紙裏より引用
舞台は仙台の大学生の5人。
主人公の北村以外は個性的な登場人物です。
春、夏、秋、冬と、
四章に渡り物語は進んでいきます。
麻雀の東西南北にちなんで誘われた、北村は、
麻雀をきっかけに仲良くなります。
鳥井だけ東西南北の名字はありませんがそこは触れないでおきます。
季節を巡るごとに絆が深まる5人。
青春につきものの恋愛、
そして、犯罪に巻き込まれるなんて事件も勃発。
社会という「砂漠」に放り出される若者たちだけれど、
きっとこの仲間がいれば、
どんな砂漠に行ったって、大丈夫。
そう思わさられる青春ストーリーとなっています。
心に残った言葉
P322~
「何をやったら、幸せになれるかなんて、
誰にも分からない。
そうでしょ」
「変な話、砂漠にぽんっと放り出されて『あとは自由に!』って
言われたようなものじゃない」
「自由に?」
「そう。どうやって生きればいいか、
なんて誰も教えてくれない。
お好きなように、と指示されるのって、
逆につらいと思うんだよね。」
題名の砂漠、伊坂さんが伝えたかった片鱗が伺える文章でした。
学生時代は与えられたこと、
指示されたことをこなせばたいていなんとかなります。
けれど、卒業したとたん社会という荒波にぽんっと放り出される。
何をしたら幸せになれるのか?
どんな生き方をしたらいいのか?
どんな職業、どんな人と付き合うのか?
全ては自由であり、だからこそ、困難でもあります。
そして、真理が分かった時には、もう結構いい歳をしていた。
なんてことも。
40目の前にして読んだからこそ分かる。
あぁそんな葛藤も懐かしいなぁと俯瞰しながら読みました。
今でさえ、この生き方でいいのかな?
納得する自分と納得できない狭間に立たされることもあります。
だからこそ、物語の力で、
若い人には、そんな「砂漠」の前の大切な、
二度とない青春を謳歌してほしいなぁと思いました。
感想
この物語を読むと、
青春不完全燃焼だった私は、
「うわぁ~!大学生になりたい!!」って思いました。笑
大学も進学しなかったので、
後悔が付きまといます。
専門学生時代の2年間もそれなりに楽しめたので、
よかったんですが、
やっぱり大学生って憧れちゃいます。
西嶋の超個性的なキャラに、
南の冷静さとふんわりさ、
圧倒的美人の東堂、
場を盛り上げる鳥井、
モノゴトを冷静に見る北村。
5人の絆が眩しかった。
犯罪者にもビビりながらも挑んじゃう果敢さは若さ故だよなぁと思いました。
5人のそれぞれの苦悩を応援したくなるお話しでもありました。
伊坂幸太郎さん作品は、
こういった絆が本当によく描かれているんですよね。
麻雀は私やったことがないので、
全然分からないのですが、
麻雀、音楽、要所要所の本の引用、
個性がキラリと光る本でした。
日常会話で、本の引用を持ち出すことってほぼないよな~って思いました。
そういった引用するとしても、
相手がその物語を知っていなかったら、
伝わらないので、
そういった教養面でも何だかオシャレだなぁなんて感じました。
読んだら脳内青春できちゃう本書、
若い人から、青春を過ぎた人まで楽しめる一冊だと思います。
以上、伊坂幸太郎さん著「砂漠」を読んだ感想でした!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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