本のある暮らし

人生は一冊の本のように味わい深いです。そんな日々を綴ります。

【読書感想】今村翔吾さん著「じんかん」を読みました。歴史小説がおもしろい!!

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おはようございます。

 

1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。

 

今日ご紹介する本はこちら。

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今村翔吾さん著「じんかん」です!!

 

 

 

 

本の説明

 

時は天正五年(1577年)

ある夜、天下統一に励んでいた織田信長の元へ急報が入る。

 

信長に忠実に尽くしていたはずの、松永久秀が、

二度目の謀反を企てたという。

 

前代未聞の事態に、伝聞役の狩野又九郎は震える。

けれど、意外にも信長は笑みを浮かべ、

やがて信長は、かつて久秀と語り明かした時に直接聞いた

久秀の壮絶な半生を語りだす。

 

人が噂する松永久秀という男は悪人なのか?

信長を介して明かされる久秀の人生の物語。

 

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この本を読んだきっかけ

 

この本を読んだきっかけは、

本屋大賞ノミネート作品の一つ、

黒牢城を読んだからです。

 

 

www.genko-library.com

 

 

歴史小説を読んでみて、

こんなに面白いのか!!

現代に通じるヒントがたくさん散りばめられている。

むしろビジネス書を読むよりも学びが多い。

 

そんな気持ちを感化され、

他の歴史小説にも挑戦してみよう!

ということで手にとったのが、本書の「じんかん」です。

 

この本、めちゃくちゃ分厚いです!!!

読むのをためらうくらいに辞書のように分厚い。

 

けれど、読み始めたらあっという間でした。

それくらい面白い小説でした。

 

 

感想

 

あの人を殺しまくった信長に謀反した久秀。

なぜ信長はそれが嬉しそうなのか。

 

久秀の人生が語られていく本書。

 

久秀の人生は苦労そのものでした。

 

戦国時代は正に波乱の時代です。

身分によって生活が違うこの時代、

久秀の家族は困窮により、生き残ったのは久秀と弟だけでした。

 

そんな中で久秀はたくさんの人に出会いながら、

志を持つ人たちと出会い、

自身もその夢に付き合うのです。

 

武士のない時代。

民が平和に安心して暮らせる時代。

 

それは正に、

戦争のない時代を意味します。

 

そんな願いを持っているのは、

今も昔も変わらないことを感じました。

 

何故戦は絶えないのか?

 

P295~

「先ほどの話の逆。つまりそれが百年後の民にいくら有益であろうと、

今の暮らしが奪われれば民は怒り狂う。

 

結局のところ、民はみな、快か不快かだけで生きている」

 

これは戦だけでなく、

環境においても言えることだなと思いました。

 

私たち人間は自分たちの「快」を求めるあまり、

色んなものを壊してきました。

百年後に生きる人たちのことを思って生きている人は少ないです。

「今」さえよければいい。

そんな思いが戦や環境破壊に繋がっているように思えました。

 

この本のタイトルのじんかん。

それは「人間」を意味します。

 

P114~

人間。

同じ字でも「にんげん」と読めば一個の人を指す。

今、宗慶が言った「じんかん」は

人と人が織りなす間。

つまりはこの世という意味である。

 

人間のこの世での全ての行いが凝縮されているような、

歴史小説でした。

 

約500年前、

確かに生きていた人たちがいたということ。

 

500年前も今も変わらぬ争いをし、

人々が犠牲になっていること。

 

私たちは何百年経とうが歴史から何も学べず、

いつまで戦争を繰り返すのかとがっかりもします。

 

様々な人生がある中で、

500年前に生きた一人の人間の人生に思いを馳せる瞬間がとても楽しい読書時間でした。

 

以上、今村翔吾さん著「じんかん」を読んだ感想でした!!

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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