以前読んだ、古内一絵さん著書マカン・マランに続いて、
第二弾「女王さまの夜食カフェ」を読みました。
↓前回読んだ本の詳しい内容はこちら
女王さまの夜食カフェのあらすじ
病に倒れていた
ドラァグクイーンのシャールが
復活し、いつものように
常連がくつろげるお店に戻った
「マカン・マラン」。やがてお店には
導かれたように
様々な悩みを抱えた人たちが
ふたたび集まって来る。
彼らに対し、シャールが提供する
今回のお料理は。
=MENU=
「蒸しケーキのトライフル」
<擬態>だけが得意になる、ランチ鬱の派遣社員へ
「梅雨の晴れ間の竜田揚げ」
夢を追うことを諦めた二十代の漫画家アシスタントに
「秋の夜長のトルコライス」
子供の発達に悩み、頑張る続ける専業主婦へ
「冬至の七種うどん」
親子のあり方に悩む柳田とシャール。
それぞれの結論とともに食す「再生うどん」
この本を読んで
前回読んだ「マカン・マラン」に引き続き、こちらの「女王さまの夜食カフェ」
今回も自分と投影するお話しがたくさんでした。
特に自分と重ねたのが、第一話の「蒸しケーキのトライフル」
女子特有の人に合わせて行動、独身時代感じた、淡々と続く毎日の中で、
「自分ってなにもないなぁ」と感じたあの不安感や焦りを思い出しました。
私って自分自身おもしろくないなぁって思ってしまうんです。
楽しいことを言えないし、人と話している時、何を話せばいいのか言葉につまったり。
第一話の真奈と似ている部分を感じたのでした。
そんな中、マカンマランを訪れて、次第に変化していく真奈のこころ。
P69より~
〝あんた、やるじゃない〟
そう言って、ジャダに肩を叩かれたときと同じ、ささやかな充実感が込み上げる。
これくらいでいいのかな。
ふいにそんな思いが、真奈の胸に兆す。
なにも特別なことは話せなくても、会話なんて、もしかしたらこんな感じでいいのかな―。
この言葉は自分と重ねるのでした。
私も肩に力を入れず、自然と出てくる言葉を話せばいいのかな。
今回ぐっと来たシャールお姉さんの言葉
真奈が謙遜した言葉を言った時、
~P71~
慌てて否定しようとした真奈を、シャールは遮った。
「あなたも、自分のことを、〝ただの〟とか、〝つまらない〟とか言っちゃ駄目。
それは、あなたが支えている人や、あなたを支えてくれている人たちに対して、失礼よ」
穏やかだが、毅然とした口調だった。
いつの間にか流れていた音楽が終わり、部屋の中には、キジトラの安らかな寝息だけが響いている。
真奈の瞳に、ゆっくりと温かな涙が込み上げた。
現実世界でもそうですが、人が誰かと関わって、変わっていく様子っていうのはやっぱりいいですね。
いろんな人のブログを読んでいても分かる瞬間があります。
この人、最近変わってきた。
人間ですもの。日々変化しますよね。
そんな何気ない変化に、自分も頑張ろうとか、ちょっと立ち止まって自分ならとか、
考える時間が好きです。
小説はどこかしら自分と重なる部分があるので、ハッとしたり、分かる分かる~と思ったり。
今回の女王さまの夜食カフェもそんな自分と重なるシーンがたくさんでした。
引用文は全て、古内一絵さん著書「女王さまの夜食カフェ」(中央公論新社)より
もう一冊このシリーズを積読中です!!読むのが楽しみです♪
最後まで読んでいただきありがとうございました。