おはようございます。
1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。
原田ひ香さん著「三千円の使いかた」です！！
この本の説明
この本は節約系家族小説となっています。
この本一冊を読めばお金の使い方、
お金にまつわる人生を体験できちゃう。
そんな本です。
何よりも、どの世代も自分に当てはまるし、
これから体験するであろう、出来事が満載。
分かる分かると、共感しながら読みました。
さて、この本の主な登場人物は4人。
御厨家の女性陣です。
次女の美帆は就職を機に理想の一人暮らしを始めます。
おばあちゃんに「人は三千円の使いかたで人生が決まる」と教えられ、
そのことがアタマの片隅に置かれているのでした。
（貯金額30万）
長女の真帆は結婚を機に証券会社を退職。
消防士の夫と結婚し、子どもを出産したものの、
夫の給料は安月給。
夢は一千万円を貯めること。
それでも何とかやりくりするのだが、友人たちと会う度に
劣等感を抱いてしまう。
（貯金600万円）
母・智子は習い事に熱心で向上心が高い、
病気の手術を機に、夫婦関係、今後のことを真剣に考える。
今まで様々なシーンでお金を使ってきた。
貯金が少なくなっていることに愕然とする。
（貯金100万弱）
祖母・琴子は年金を取り崩しながら生活することに不安。
老後の資金としてためたお金はなるべく使いたくない。
収入がないことに不安を覚え、行動に移す。
（貯金1000万）
御厨家の女性たちは、人生の節目とピンチを乗り越えるために、
お金をどう貯めて、どう使うのか？
お金の使いかたはその人柄がありありと分かる。
読みながらもお金について学べるそんな1冊です。
どの女性にも共感でした！
心に残ったこと
P9～
人は三千円の使い方で人生が決まるよ、と祖母は言った。
え？三千円？何言っているの？
「人生が決まるってどういう意味？」
「言葉どおりの意味だよ。三千円くらいの少額のお金で買うもの、
選ぶもの、三千円ですることが結局、
人生を形作っていく、ということ」
冒頭のこのシーンがやはり、この物語を語っているなぁと思いました。
そして、確かに確かにと思うのでした。
あなたなら三千円何に使いますか？
本を買う？
コンビニでお菓子を買う？
100均で買い物？
ちょっと遠い街まで探検に行く？
プレゼントを買う？
使い方は人それぞれです。
そのお金の使い方の積み重ねが人生だなと思うのでした。
感想
原田さん作品を読むのは今回で3冊目。
今回の小説も面白かったです！！
まるで自分事のように読むことができました。
こういった、お金系や節約系の小説大好きなんですよね。
それは自分自身も実践していることが大きいかもしれません。
世の中の投資ブームもしっかり物語にも反映されていたりと、
原田さんが、きちんと世の中の動きをキャッチしているのが伝わってくる内容でした。
最終章では、美帆の結婚を巡ってピンチが訪れるのですが、
御厨家の出した結論に、ほっこり心が温まるのでした。
そういう結論を出したか！！と。
自分ならこんな潔いこと出来るかな？
家族の思いが伝わってくるシーンでした。
お金の使い方って千差万別。
人生がギュッと詰まっていると改めて本書を読んで感じました。
そして、解説は私の大好きな作家さん、
垣谷美雨さんです！！
↓この本が頭に浮かびました。まだ未読です(;・∀・)
この最後の解説もまた適格で読み応えありました。
今回のこの小説を読んで、お二人が描く小説のテイストって似てるなぁと感じたのですが、
「ありそうなお話し」って実は書くことはとて難しいということもわかりました。
それは繊細に観察し、それを文字におこす表現力が問われるからです。
解説を読みながら、うんうん、確かにそうだと思わされました。
いつも他人と比べてしまいますが、お金のことさえも比べてしまう人生。
「人は人、他人は他人」
垣谷さんもおっしゃっているとおり、何度も何度もこの言葉を頭の中で反芻する必要がありそうです。
お金を持ってあの世にはいけません。
有意義なお金の使い方をしたいものですね。
以上、原田ひ香さん著「三千円の使いかた」の感想でした！
★過去に読んだ原田ひ香さん作品★
最後の意外な真実も注目です！装丁がおいしそうですよね。
三姉妹の生き方に注目です。これまた装丁がそそられますよね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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