おはようございます。
1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。
今年を振り返ると、辻村さんの本をたくさん読んでは感化されています。
辻村ワールドすごろくを完走したいと思いつつ、
停滞していた、辻村ワールドすごろく再開です!!
この本の説明
この本は4編の短編集となっています。
懐かしい学生時代が舞台。
生きづらさを抱えた少年少女たちの時間が切り取られた短編集です。
ロードムービーとは、
登場人物たちが旅する道程を、
丹念に映し取った映画のジャンルのことをいうそうで、
小説が描きだす「きれいな景色」を辻村さんは伝えたかったんだそうです。
「あの頃のことを思うと、何でもできるとそう思う」
そんな風景が描かれた1冊です。
そして、辻村深月さんファンには嬉しい、
「冷たい校舎の時は止まる」のあのメンバーとも再会できる嬉しい物語でもあります。
これがデビュー作とは!!圧巻の一冊です。
「冷たい校舎の時は止まる」を読んでも読んでいなくても楽しめる一冊となっています。
人生の断片に、「あの時があったから、頑張れる」そんな場面って誰しもあると思うのだけれど、その風景を切り取られた短編集なのに!
— あやこ@読書ノートと手帳時間 (@genko_library) 2021年11月6日
冷たい校舎の時は止まるの懐かしいメンバーが、時に大学生、小学生、おじさんとして登場してくれました。嬉しい再会でした。#ロードムービー#辻村深月 著#読了 https://t.co/PrC3Gh9dgb
心に残ったことば
P232~
千晶ちゃんは、いつか絶対に平気になる。
僕たちは、
どこにでも行けるし、変わっていく。
僕には言える。
いつか、絶対に平気になる日が来る。
学校のこと、家のことで悩みを抱えている中学生の千晶に対して、
塾の先生、「僕」が語りかけた一文です。
「僕」も過去に辛い経験をしているからこそ、
言える言葉なんですよね。
そんな「僕」は、「冷たい校舎の時は止まる」のあの人です。
この本の解説にネタバレが書かれていますので、
その辺りも楽しんでみてください。
皆さんにも多分、多感な思春期に感じたことがあるのではないでしょうか?
目の前の悩みに押しつぶされそうになって、
明日への希望が持てないと思ったこと。
若い頃の悩みが一生続くって思い込んでいたあの日。
けれど、学校という組織を抜けた途端、凄く楽になったことを覚えています。
どんなに辛いことも絶対にずっとは続かない。
これは経験した人だからこそ分かることなんですよね。
いつか平気になる日が来る。
この言葉を胸に刻めばこの先の人生も頑張れる気がします。
感想
所々に出てくる登場人物が、
記憶の断片をくすぶり刺激してくる内容でした。
辻村さんらしい、学生時代の生きづらさが描かれた短編集でした。
そして、「冷たい校舎の時は止まる」の懐かしい人たちとの再会。
これがまた嬉しいんですよね。
大分時間が経ってからの読書だったので、
思い出すのに時間がかかりましたが、
ネットの力を借りて、
登場人物たちをおさらい。
成長ぶりに嬉しくなりました。
少なくとも7人くらいの名前や人物が登場したと思われます。
気になる方は、ネタバレのサイトをご覧くださいね。
この一冊をいきなり読むだけでも十分楽しめますが、
「冷たい校舎の時は止まる」を読んでから読むと一層楽しめると思います。
★辻村深月さん作品はこちら★
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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