本のある暮らし

人生は一冊の本のように味わい深いです。そんな日々を綴ります。

【読書感想】辻村深月さん著書「琥珀の夏」少女時代の心の機微が繊細に描かれていました。

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おはようございます。

 

1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。

 

今日ご紹介する本はこちら。

 

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辻村深月さん著書琥珀の夏」です!!

 

大好きな作家、辻村さんの新刊が発売されたということで、

購入しました。

 

Twitterのタイムラインで新刊が発売という情報を知りました。

こういう時Twitterって本当便利なんですよね。

 

 

 

この本の説明

 

かつてカルト集団として

批判された団体の敷地から

子どもの白骨が発見された。

 

弁護士の法子は、遺体は

自分の知る少女ではないかと

胸騒ぎを覚える。

 

三十年前の記憶の扉が開き、

幼い日の友情と隠された罪が

あふれだす――。

 

 

ページ数548ページという分厚さ。

安心してください。

 

辻村深月さんの物語の分厚はこれが普通です!笑

 

読み終わる頃には、

あれ?もう読了しちゃったの?

 

それくらいあっという間に物語に引き込まれて読む事ができます。

 

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心に残ったこと

 

P446~

子どものためを思えばこその教育、

子を想う愛情、離れて暮らす選択、

自分の都合。

 

なぜ預けたのかを一言で説明するのは、

おそらく無理だ。

明確な理由をそこに求めるのは、

周囲のエゴだ。

 

 

主人公の法子は、娘の藍子の保育園が決まったとき、

ホッと胸をなでおろす。

働くためには、子どもを預けなければならない。

 

だからと言って娘に愛情がないわけでもない。

保育園が決まった連絡を受けた時、ハッとしたシーン。

 

きっと<ミライの学校>の母親たちも同じだったのではないか?

子どもたちのためを思って、一生懸命になりすぎた故に、子どもと離れる選択をしたのかもしれない。

 

周囲はどうしても、

何か事件があった時、理由を求めてしまう。

 

それは自分が納得するためのエゴなんだと思った。

 

 

読んだ感想

 

読了後の率直な意見はこちら。

 

 

最近私がハマっている、辻村ワールドすごろくのテイストとはまた違った内容の本。

どちらかというと、

ファンタジー要素はなく、

社会的問題を投げかけた本だったように感じます。

 

青春、ファンタジーかがみの孤城のようなハラハラ、ドキドキはなく、

淡々と物語が進むのですが、

そんな中にも、

 

10代の時に抱いた、大人への不信感だったり、

子どもから少女への心の成長がとても丁寧に描かれていて、

共感することが多かったです。

 

どちらかというと、女性の方が共感する本なのかなぁと思いました。

 

忘れかけていた、あの時の記憶と見事に重なりました。

初潮を迎えるシーンが出てくるのですが、

あぁ、そんなことあったあったと。

懐かしい気持ちに。

 

辻村深月さんは、子ども時代の、

あの繊細で表現しづらい、

居心地の悪さも、キラキラした気持ちも表現するのが本当に上手だなと思います。

 

タイトルに込められた琥珀

自分なりに考察してみました。

 

タイトルの意味を考える。

一夏の思い出。

子どもにとってはキラキラ輝いていたと思う。

 

長い年月をかけて琥珀が心に出来上がる。

その琥珀が壊れちゃう。

そんな印象を受けた。

子どもの綺麗な心をいつだって閉じ込めるのは大人なのかも。

 

今回のこの本は、「ただ真実を知りたい」そんな思いの強い本でした。

 

じわじわと考えさせてもらえるそんな一冊でした。

 

以上、辻村深月さん著書琥珀の夏」を読んだ感想でした。

 

 ★過去に読んだ辻村深月さん作品★

 

 

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 最後まで読んでいただきありがとうございました。

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