本のある暮らし

人生は一冊の本のように味わい深いです。そんな日々を綴ります。

【読書感想レビュー】辻村深月さん著「かがみの孤城」を読みました!!

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1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。

 

今日ご紹介する本はこちら。

 

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辻村深月さん著書かがみの孤城です。

 

 

 

 

 

言わずと知れた大ベストセラーをやっとやっと読めた!!

 

かがみの孤城2018年の本屋大賞受賞作品です。

私が図書館で予約をしたのが、2018年の6月19日!!

なんと、一年5ヶ月待ってやっと手元に来たのです。

 

「そんなに待つなら買えよ!!!!」そんな声が聞こえてきそうですが、

いいのです。

当時800人以上の人が予約をしていたこの本。

 

じっくりじっくり、時が来るのをまっていました。

そしてやっとやっと今月読む事が出来ました。

 

待っていたよ。忘れていなかったよ。

ワクワクしながら読み始めたのでした。

 

こんなにドキドキわくわくしながら読んだ本は久しぶり!!

 

かがみの孤城は主人公のこころやその他の登場人物を含め、皆中学生です。

ティーンエンジャ―向けの小説と言ってもいいと思います。

 

小学生から大人まで楽しめるファンタジー小説だと思います。

 

かがみの弧城の簡単なあらすじ

 

どこにも行けず部屋に閉じこもっていた「こころ」の目の前で、

ある日突然、鏡が光り始めた。

輝く鏡をくぐり抜けた先の世界には、

似た境遇の7人が集められていた。

9時から17時まで。時間厳守のその城で、

胸に秘めた願いを叶えるために、7人は隠された鍵を探す。

 

 

この「かがみの孤城」は550ページを超える分厚い本です。

最初は読み切れるかなと不安でしたが、そんな不安は心配ご無用です。

 

最初の1ページから物語に引き込まれ、あっと言う間に読み終わってしまいました。

2日で読みました。

味わって読むつもりが、駄目でした!!

それくらい、ページをめくる手がとまりませんでした。

 

まずは、読みやすい!!

 

小学生でも読めたと口コミがあるほどで、

どの年代でも読みやすい、分かりやすい表現で描かれています。

臆することなく読めると思います。本当ですよ。

 

学生という誰もが経験したことなので想像しやすい

 

登場人物たちは何かしらの理由を抱えて、学校に行かず、かがみの世界に集まります。

中学生なら、正に今学校生活を送っている途中でもあるし、大人なら誰もが歩んだ過程です。

なので、登場人物たちに何かしらの共通点を見出したり、共感する部分があるかもしれません。

 

何といっても伏線の回収がうますぎる!!

 

後半に進むに連れ、絡まっていた糸がピンと張る瞬間があるんですが、

そういうことだったのか!!!!と、感嘆。

 

もう、辻村さん凄いよ!!!!!!

震えちゃうよ。

そして心がじんわりとくるのでした。

 

なんて世界を見せてくれたの。ありがとう。そんな気持ちになったのでした。

 

 

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私も学校行けなくなった時があったから余計に感情移入

 

私もですね、小学生の頃、高校生の頃、学校に行けない時期が少しありました。

身体が拒否反応おこすんです。朝起きた瞬間から気持ち悪い、その場にいられない。ご飯食べれない。

あの時は本当に辛かったです。

 

いじめにあったとか、仲間はずれにされたとか、そんなのではなく、

先生の体罰に怯えて、身体がSOSを出していたんだと思います。

小学生の頃のそういう体験って尾をひくというか、

あの時から緊張しやすい体質になったのかなぁと今思います。

 

だからかな、今子育てをしていて思うことは、本当にのびのびと育ってほしい。

そしてちゃんと親にSOSを出してほしい。

私言えなかった。どうして学校行きたくないのとか。そういうことを言っちゃいけないと思っていた。親になったら分かる。何でも言っていいんだよって。

でも子どもってSOSの出し方が分からないのです。

 

 

小学生のあの体験から学校という場所が安心できる場所ではなくなってしまったのです。

学校もそうだし、組織に属すことが苦手になってしまいました。

 

私の周りは順応しているように見えました。

親からも体罰受けたことがなかったので、他の子がされるのを見るのも、自分がされるのも辛かったんです。

私が敏感すぎるだけだったのかなと、今思い返せばそう思います。

 

私ちゃんと大人になれるのかな、仕事できるのかな。

学校行けない私はダメな子だ。そんな風にいつも自分を否定していました。

 

この本を読むと、立場は違うけれど、

学校に行かない。という共通点から、読んでいて思い出す部分が多いでした。

だから、もし、今、そんな状況になっている人に読んでほしいな。

かつてそうだった人にも読んでほしい。

そんな作品です。

 

そして、思ったことは、

かがみの世界って、

今でいう、SNSの世界と同じだって思いました。

 

相手のことをよく知らない私たちは、知らないからこそ、言える本音とかがあります。

そうやって、ネットの世界で自分の気持ちを少しずつ吐き出すことで、

現実の世界で頑張れる勇気をもらったり。私自身がそうです。

 

P67~

あの子たちが誰も、自分たちが学校に行っていない子なんだと言い出さないのも心地がよかった。誰もがあそこで自分のことを深く話さないのは、参加したことはないけど、ネットオフ会みたいだな、と思う。

 

下の名前で呼び合うだけで、どこに住んでる誰だってことは明かさない。

そのことが楽で、だけど、ゆるやかに苦しく、胸を締めつけるような思いがするのもまた事実だ。

 

 

立場が同じあの子たちこそ、本当は、されたことも、今の気持ちも、何でも話せるような気がするのに、そうする機会を自分から閉ざしているようで、少し息苦しい。

 

 

おわりに

 

年の瀬にこのかがみの孤城を読めて本当によかった!!!

私的には大好きな1冊になりました。

 

娘が大きくなったらお勧めしたい1冊にランクインです。

 

こういう話をもっと小学生の頃に読みたかったなぁって。

あの学校に行けなくて、自分ばかり責めていた時期に出逢えていたら。

本を読む習慣がないということは、救われるはずの言葉や疑似体験に出逢えないというもったいないことなんだと気づきました。

 

ファンタジーだけれど、現実に生きる私たちに勇気を与えてくれるこの物語。

多くの人に是非堪能してほしい1冊です。

 

読んでよかった。

心からそう思えた1冊でした。

 

長い間待ってよかった!!!!この喜び、共感したいです。

読んだよーという方、感想をお待ちしております^^

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引用文は辻村深月さん著書「かがみの孤城ポプラ社より

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

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