小川糸さん著「こんな夜は」の紹介です。
小川糸さんが2011年に過ごした日々、
ベルリンで過ごした2ヶ月の様子が綴られています。
8年前に思いを馳せる
8年前といえば東日本大震災。
このエッセイにも当時の気持が綴られています。
私もあの日のことは今でも忘れられません。
東京でも凄く揺れたあの日。
まさか東北があのようなことになるなんて夢にも思いませんでした。
テレビで見た津波の衝撃。
それからテレビを見るのも怖くなって、テレビなし生活をしたり、
続く余震におびえたり、計画停電で、
普段いかに電気を使い過ぎなのかに気づかされたり、
いつも見えない星や月が見えるというツイートを目にしたり。
色々と考えさせられた日々でした。
あれからもう8年も経つんですね。本当に早いです。
「こんな夜は」を読んだらベルリンに行きたくなる!!
小川さんのベルリンへの愛がたくさんつまっていて、
私の頭の中もベルリンに惹かれています。
私もそこに行ってベルリンの空気に触れたい!!
そんな気持ちが湧きたってきました。
小川さんはベルリンに触れる度、
外から日本を見て改めて感じたことを綴っています。
小川さんは語ります。
P139~
そして、様々な場面で、心の底から、自由だなぁと感じるけれど、
それはひとりひとりが努力して作り出した自由だ。
不自由な時代があったからこそ、自由の大切さを知り、守ろうと懸命なのだと思う。
P151~
中にいるとあまり感じないけれど、日本の外から日本を見ると、
日本は選択肢がとても多いのだなぁと実感する。
ドイツは日本と同じように悲惨な過去があります。
けれど、同じ過去を抱えていてもその向き合い方や今が違うと小川さんは感じたようです。
ベルリンでは日曜日はデパートはお休みなんだとか。
だから日曜の過ごし方は選択肢が限られているそうです。
日本は年中無休ですよね。
いつでもお店は開いているので、休みの過ごし方の選択肢が多いのです。
コンビニの24時間営業もどうなのんだろう?
一日くらい開いていなくても命に危険はないんじゃないだろうか?
日本はもったいないという文化からかけ離れ、消費大国ですよね。
食品も大量破棄が目立つし、どうにかならないものかな。
アンネの日記を読んだせいか、ドイツの歴史にも興味があります。
私は海外に出たことがほとんどありません。
なのでこうやって本で様々な国を知る度に頭の中で脳内旅行をしています。
赤毛のアンを読んでは、行きたいリストにいれたプリンスエドワード島。
今回のこの本を読んでは、ベルリンに惹かれました。
そうやって物語を読んで旅する人もたくさんいますよね。
なんだか、思い立ってフラッと外へ行ける人の行動力が羨ましい。
原田マハさんもそうだし、
作品を生み出す人たちはやっぱりその場に足を運んで多様な物事に触れ血肉にして作品を作っているんだなと思いました。
小川さんのエッセイ本大好きです。
ここ最近すっかり小川さんのファンになりました。
また別の本を読んでみようと思います。
引用文は小川糸さん著書「こんな夜は」幻冬舎文庫より
最後まで読んでいただきありがとうございました。