本のある暮らし

人生は一冊の本のように味わい深いです。そんな日々を綴ります。

【読書感想レビュー】恩田陸さん著「蜜蜂と遠雷」を読みました。

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恩田陸さん著蜜蜂と遠雷の紹介です。

 

 

 

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いつも忘れた頃に図書予約の順番が来てどんどん積読が増えていっています。

 

そんな中、もういつ予約したのかも忘れていた小説「蜜蜂と遠雷」がやっと手元に!!

この本図書予約900人待ちだったんです。

予約したのが2017年の夏。手元にくるまで長かった。

 

予約していた当時は、インスタでこの小説を見ない日はなかったというくらいたくさん見かけました。あと評判もとてもよかったので見るのが楽しみだったんです。

 

 

 

蜜蜂と遠雷の本の分厚さに驚く

 

たくさん本を読んできたとは言え、

久々にこんなに分厚い本を読むのは久しぶりでした。

昔読んだ宮部みゆきさんの、(タイトル忘れちゃった)本以来だったと思います。

 

500ページ超えの本です。

これ、いきなり本を読む初心者は読めるのかな?

でも物語にスッと入れればスイスイ読めちゃう小説です。

 

私も昔ほんの少し味わった経験を思い出した

 

この物語はピアノコンクールに出場する、

コンテスタントが予選、本選と勝ち進んでいく様子が描かれた小説です。

 

ピアノを習ったことのある人や、コンクールに出場したことのある人なら、

より物語に入り込める内容かもれしれません。

クラシックの名曲の名前がたくさん出てきます。

 

私も15歳の時にピアノのコンクールを経験しました。

当時通っていたピアノ教室から、私ともう一人仲良しだった友達が選ばれ、

沖縄で開催されるコンクールの予選、本選に出場しました。

 

なんとなく軽いノリで引き受けたコンクール。

ピアノの発表会とは違う雰囲気や練習にドキドキでした。

私の家には電子ピアノしかなかったので、

友達の家で先生と3人で夜の0時前まで練習したことが懐かしいです。

 

予選の曲は何だったかな?もう忘れちゃいました(;・∀・)

沖縄まではるばる行き、バスに乗ってゆられ沖縄市まで行ったことを覚えています。

本選はドビュッシーの「月の光」を弾きました。

 

今でも大好きな曲ですが、あの頃は緊張しすぎて椅子から自分が落ちる感覚で弾いていました。

私はピアノを楽しんで人前で弾ける性格ではなく一人で楽しんで弾くタイプだなと実感しました。

 

本選では入賞できず、いい経験をした、やりきったという充実感が得られました。

そこから私のピアノ人生は高校を卒業して終わりです。

 

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蜜蜂と遠雷を読んで

 

音楽に対する表現力が凄い。

この本の凄いところは、最初から物語に引き込まれ、

どんどんページをめくる手がはやまりました。

 

普通音楽のよさを表現するとしたら、

私は美しいとか、華やかとか、

一言二言で片づけてしまいますが、

この小説は休む暇もなく全てが音楽に対しての表現が込められています。

著者の恩田陸さんの表現力の素晴らしさ。

この本自体が芸術で溢れていました。

 

そしてまるで自分がコンクールの観客として観ている感覚がずっと続きました。

時には息が止まるほど夢中になったり、

時にはコンテスタントが考えている情景が私の頭の中にも広がったり。

気持ちは観客と一体化です。

 

頭の中でコンクールが開催されているのです。

 

蜜蜂と遠雷を読んで心に残った言葉

 

コンクールの取材をしていた雅美が思った感情に私も共感しました。

 

P265~

 

なんて残酷で、なんて面白い、なんて魅力的なイベントなんだろう。

芸術に点数をつけられるのか?そう聞かれれば、誰だって

優劣などつけられない」と答えるだろう。

しかし、心では優劣がつけられたところを見たいのだ。

選び抜かれたもの、勝ち残ったもの、ほんの一握りの人間だけに許されたギフトを目にしたい。

 

蜜蜂と遠雷を読んでの感想

 

世界中の数多の人が習うピアノ、

その中でコンクールを目指す人たちの、膨大な音楽にかけた時間やお金。

 

成功する人はほんの一握りの人達の世界です。

ほとんどの人が成功することもない過酷な世界

 

それでも人々を魅了する音楽はやっぱり自然に近いからなのかもしれません。

私たちの身近にある自然を音で表現しているのかもしれません。

 

世界中は音で溢れている。音楽で溢れている。

私たちはやっぱり、

どこかの過程で音楽を奏でる楽器を作らずにはいられなかったんだと思います。

自然と同化しているんだと思うのです。

 

そして何百年前に作られたクラシック音楽の楽曲たちの素晴らしさ。

こんなにも美しい音の世界を作り出された時代が他にあったでしょうか。

 

クラシックを超える、後世に残る音楽はこれから生まれるのでしょうか。

あの時代だったからこそ出来た音楽だったのかもしれませんね。

そんな風に思うのでした。

 

この大作を映画でどう表現するんだろう。

楽しみでもあります。

 

私の好きな音楽家はやっぱり「ショパン」です。

幼い時、

テレビで聞いた「革命のエチュード」が心に響きいつかこの曲を弾きたいと思って始めたピアノでした。

 

ショパンの華やかさと切なさと勇ましい音楽が好きです。

 

英雄ポロネーズも大好き。

雨だれ前奏曲も。

 

 

ピアノが好きなの人に是非読んでほしい1冊だなと思いました。

 

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引用文は恩田陸さん著書「蜜蜂と遠雷」(幻冬舎)より

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

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