本のある暮らし

人生は一冊の本のように味わい深いです。そんな日々を綴りたいと思います。

屋敷を遺産として託された真実とは?古内一絵さん著書「十六夜荘ノート」を読みました。

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おはようございます!!あやこです(^^♪

 

今日は古内一絵さん著書「十六夜荘ノート」のご紹介です。

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私が今年出会ってよかった小説、マカンマランシリーズの作家さんの作品です。

 

あらすじ

 

英国でこの世を去った大伯母・玉青から、高級住宅街にある屋敷「十六夜荘」を遺された雄哉。

 

思わぬ遺産に飛びつくが、大伯母は面識のない自分に、なぜこの屋敷を託したのか?

 

遺産を受け取るため、親族の中で異端視されていた大伯母について調べるうちに、

十六夜荘」にこめられた大伯母の想いと、そして「遺産」の真の姿を知ることになり・・。

 

物語は二つの視点で進みます

 

まず突然、古い屋敷の相続人として指名された雄哉。

現代の雄哉の視点と、昭和十三年の大叔母、玉青の視点と交互に物語は進みます。

 

昭和十三年頃と言えば、「戦争」の時代です。

そんな戦争の時代を生きた玉青、家族や友人とこの十六夜荘で過ごした日々がありました。

 

一方現代の雄哉は、仕事でも自己中心的で、なんだか物事に冷めているというか、

人を知ろうとしない温かみのない性格でした。

 

遺された遺産の屋敷は、今は「シェアハウス」として、今も住民が住んでいるのです。

しかも赤字経営

 

そんな十六夜荘を見かねて雄哉はこの屋敷を土地転用として別の使い方をしたいと考え今住んでいる住人達に退去勧告をするのでした。

 

大伯母のことを知るうちに徐々に気持ちが変わっていった

 

大伯母と面識がなかった雄哉は大伯母のことを何も知りません。

なぜ自分にこの屋敷が託されたのか?

手がかりを探るために、交流のあった人達に話を聞いて徐々に大伯母の気持を知っていくのでした。

 

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古内さんらしい物語

 

マカンマランでもそうでしたが、古内さんの小説は、人と関わることで人々の心が溶けて温かくなっていく様子が伝わってきます。

 

この「十六夜荘ノート」もそんな人々の想いが伝わってくる小説でした。

 

戦時中の理不尽な世の中に対する思いや、それでも生きていかなきゃいけないこと、

守るべきものがあること。

 

雄哉を通して私も少しずつ大伯母を知ることができるのでした。

 

心に残った言葉

 

P153~

 

「確かにこの世界は不公平だよ。けれどね、それを嘆く暇があったら、

僕は残っている大事なものを守る。

守れるだけ守って見せる」

 

兄が再び私を見据えた。

 

「だから玉青は、今自分の気持を大事にするんだ」

 

 

玉青がトラブルを起こして捕まってしまった時、助けてくれた兄が発した言葉でした。

 

後々この言葉は、十六夜荘を守ろうと決めた玉青に響いた言葉だったんじゃないかなと思います。

 

私も東京に来ていくつかの洋館を訪れたことがあります。

 

あの独特の床が軋む音。

重厚なカーテンや、絨毯。

きらびやかなシャンデリア。

高い天井。

 

シャープな窓のカタチ、そしてピアノの部屋。

 

あの時代ここでどんな人々が住んでいたのだろう。

そんな風に昔の建物を見ると感じました。

 

西洋の文化が色濃く流されてきた時代。

 

現代では感じることができないあの頃の空気。

残せるのであれば残してほしいなと感じます。

 

十六夜荘という名前をこう思ってつけたんじゃないだろうか?と、

最後に雄哉は考え、その意思をしっかり受け継ごうと決意できてよかったなと思います。

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引用文は古内一絵さん著書「十六夜荘ノート」(中央公論新社)より

 

過去に読んだ古内さんの作品はこちらです。

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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