おはようございます。
1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。
相沢沙呼さん著「教室に並んだ背表紙」です!!
「教室に並んだ背表紙」の本のあらすじ
図書委員のあおいはある日、
苦手な同級生を図書室で見かける。
本に興味がないはずの彼女が、
毎日来るのはなぜだろうと疑問を抱き・・。
「その背に指を伸ばして」
読書嫌いのあかねは、
本を読まずに読書感想文の宿題を終わらせたい。
偶然クラスメイトが捨てた下書きを見つけて、
それを利用しようと奮闘するが・・。
「やさしいわたしの綴りかた」
図書室を舞台に、
”読書”との出会いで
変わっていく少女たちの心模様を描く、
全六篇の連作短編集。
寂しくて、迷ってしまったときは”物語”を読んで――。
相沢沙呼さんといえば!!2020年本屋大賞ノミネート作品になったこちらの本を読みました。
すっごく面白かった、メディウム。
今回読んだ、教室に並んだ背表紙はメディウムとは全く違ったテイストでしたが、
私は一気に相沢さんの描く本の物語が好きになりました!!
「教室に並んだ背表紙」を読んで心に残った言葉
P22~
物語の主人公を幸せにできるかどうかは、
わたしたちの心しだい。
それはつまり、
わたしたち自身を幸せにできるかどうかも、わたしたちしだいってこと
何となく話の結末が完結せずに終わってしまう物語ってあります。
それは読者次第。
つまり、私たちの心次第でどうなるかは変わるということ。
本の世界も現実の世界も、受け止め方や感じ方は自分の心次第なんだというのが伝わる文章でした。
P35~
自分の思った通りに書かれている本なんて、
どこにもないよ。
自分に合わないだなんて読む前から決めつけて、
ページを捲ることをしないのはもったいないじゃない。
同じ色ばかりで揃った書架なんて、つまらないわ。
色とりどりの背が収まった自分だけの書架は、
きっとあおちゃんの心を豊かにしてくれるから。
どんな本も読んでみないと分からないんですよね。
本に対する「食わず嫌い」は本当にもったいない。
皆個性が強い本ばかり。
色とりどりに放たれた個性ある本を読んで欲しい。
私もそう思いました。
P243~
同じものを好きになって、感想を語り合うときって、
本当に幸せな時間なんだよ。
この広い世界で、同じ感性が巡り合うの。
それも、読書の醍醐味だよね。
分かる分かる。
そうなんですよね。
「感性の巡り合い」この言葉にズキュン。
P284~
わたしたちは物語を通して、
そこに生きる人たちと出会うことができる。
その言葉と優しさは、きっと本物だよ。
実際に誰かと出会うことができなくても、
物語に込められた願いは、
あなたを救ってくれる。
物語を通してたくさんの優しさや言葉を受け取ることができるんですよね。
だからすっごくあったかい気持ちになるのです。
物語に込められた願いや想い、いつも伝わってきます。
だから読書ってやめられないんです。
「教室に並んだ背表紙」を読んだ感想
凄くよかった。
たくさんの本に対する思いが溢れた言葉が多くて、
心に残った一文もいつもより多く掲載させてもらいました。
図書室によって、本によって救われた図書室の先生「しおり先生」
そんなしおり先生が、学校の生徒たちの、
敏感な心の変化を読み取って、
さりげなく、本を勧めたり、本の素晴らしさを通して、
生徒たちがまた救われていく様子がよかったです。
現実世界が辛かったら、物語に飛び込んでいいんだよ。
私もそう思います。
きっとその本たちは、あなたを決して攻撃しないし、
辛い目にも合わせない。
著者の優しいメッセージを受け取ることができた1冊でした。
本が好きな人はもちろん、
学校に居づらい、本が苦手、学校行きたくない。
そんな人に読んでほしいです。
数年間のために、どうか自分を否定しないで。
狭い世界を脱け出して、「本」という宇宙空間のように広い世界をみてほしい。
私もそんな風に思うのでした。
以上、相沢沙呼さん著「教室に並んだ背表紙」の感想でした。
引用文は全て本書より
★相沢沙呼さん作品はこちら★
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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