おはようございます。
1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。
朝倉秋成さん著「六人の嘘つきな大学生」です!
本の説明
舞台は就活。
IT企業「スピラリンクス」の最終選考に残った六人の就活生。
スピラリンクスは、mixiともFacebookともまた違う先鋭的でお洒落なSNS。
そんな大企業に入社したい六人に言い渡された最終課題は、
一ヶ月後最高のチームを作り上げ、
ディスカッションをし、
その結果次第では全員に内定がもらえるというのだ。
六人は最終選考に残ったその日から、
六人で打ち合わせをし、
会合を重ね段々とお互いのことを理解していく。
絶対にみんなで受かりましょうね。
そんな思いの中事態は急変する。
本番直前に課題変更の通達が六人を駆け巡る。
それは、「六人の中から一人の内定者をディスカッションで決める」こと。
仲間だった六人は突如ライバルへとなった。
内定を賭けた議論中、
六通の封筒が会議室で発見され、その封筒を開けてみると、
「○○は人殺し」だという告発文が入っていた。
次々と明かされる「六人の嘘と罪」とは。
そして封筒を置いた犯人の目的とは。
就活という自分をアピールする場で設けられた、
表面だけでは見えない部分を描かれた心理描写が読み応えのある一冊となっています。
2022年本屋大賞ノミネート作品です。
感想
私は大学に通っていなかった為、
こういった大企業を面接するという経験がないです。
今まで受けた面接は中小企業。
この本を読んで真っ先に浮かんだのは、
朝井リョウさんの何者でした。
何者でも就活生の本音と裏側があぶり出されていましたが、
この本もそんな感情が垣間見れる本でした。
就活生の視点は就活生なら誰もが分かるかもしれません。
そして採用側の気持ちは、
ある程度社会経験を積んだからこそこちら側の気持ちも理解できるようになりました。
私も人事を少しかじっているので、
面接だけではその人を理解することは到底できません。
結局は自分の勘だったり感性だったりなのです。
テストではその人の一般的な能力は図れますが、
内面を見ぬくことはとてもできないと思っています。
そしてこの本が伝えたかったこと。
私たちは、月の表面しか見ていないように、
人の本質も一部しか見えていないということでした。
P266~
当たり前だが、彼らは全員、完全な善人ではなかったかもしれない。
でも完全な悪人であるはずがなかったのだ。
おそらく完全にいい人も、完全に悪い人もこの世にはないない。
一面だけを見て人を判断することほど、愚かなことはきっとないのだ。
日常生活でも、その人の本当の姿というのは見えにくいものです。
私たちは自分のフィルターを通して都合よく人を判断してしまいがち。
この本を読みながら、自分は大丈夫だろうか?
そんな風に考えさせられました。
本当に六人は嘘つきなのか?
犯人はどうしてこのような仲間割れを起こすようなことをしたのか?
そういった部分に注目して読んで欲しいです。
人生を左右するような就職ですが、
当事者の大学生にとっては凄く共感できるのではないでしょうか。
ある程度大人になって、社会経験を積んだからこそ、
採用側の気持ちも分かる内容でした。
本屋大賞ノミネートノーマークでしたが、
若者の支持を集めそうな本だなという印象を受けました。
一気読みで面白かったですよ!!
気になる方は是非読んでみてください。
以上、朝倉秋成さん著「六人の嘘つきな大学生」を読んだ感想でした!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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