本のある暮らし

人生は一冊の本のように味わい深いです。そんな日々を綴ります。

【読書感想レビュー】子供たちの冒険物語「このやさしき大地」を読みました。

おはようございます。

 

1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。

 

今日ご紹介する本はこちら。



ウィリアム・ケント・クルーガーさん著「このやさしき大地」です!!

 

 

 

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この本の説明

 

1932年、ミネソタ

白人孤児のオディと兄のアルバートは、

ネイティブアメリカンの子どもたちが集団生活を送る、

リンカーン教護院で暮らしていました。

 

しかし、オディは生意気ということで、

院長から目をつけられ、

お仕置きをされる日々。

 

そんなオディはある日、

横暴な管理人をふとしたことをきっかけに死なせてしまいます。

 

見つかったら大変なことになる。

オディは兄のアルバート

親友でスー族のモーズ、

竜巻で母親を失い孤児になった幼いエミーと共に、

教護院を脱走することに。

 

 

四人はカヌーで川を下り、

オディとアルバートのおばが住んでいる、

セントポールを目指します。

 

この物語はそんな子供たち四人の、

冒険と成長の物語となっています。

 

 

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感想

 

帯タイトルに、

「ザリガニの鳴くところ」が好きであれば、

きっと「このやさしき大地」も大好きになるだろう。

 

 

そんな一文を、Twitter上で見かけて、

読んでみたい!!

ということで読んでみました。

 

 

www.genko-library.com

 

確かに、書影もザリガニの鳴くところに似た雰囲気が漂っていますよね。

 

で、読んでみたところ、

この本もあっという間に物語に入り込む吸引力抜群でした。

 

最初は、海外文学特有の、

カタカナ登場人物に頭が混乱しそうになりましたが、

大丈夫でした。

 

時代はアメリカの大恐慌時代。

 

孤児になった四人の不遇に悲しい気持ちになりました。

 

教護院の院長夫人がまた嫌な感じなんです。

「黒い魔女」と子供たちに呼ばれているだけあり、

怖そうな威圧感が、文章から伝わってくるのでした。

 

四人は教護院を脱走し、

川を下って様々な町に寄って、たくさんの人に出会います。

 

自分たちのことが、新聞にも載り、

懸賞金がかけられているので、

気が気じゃないです。

 

誰を信じていいかもはや疑心暗鬼になる中で、

信じられる人に出会ったり、助けられたり、

時には大ピンチが訪れたり。

 

人との出会いによって考え方を変え始めたりと、

読み進めていくうちに、

四人がそれぞれ成長していく様子が感じられました。

 

私が印象に残ったシーンは、

夜になると、突然泣き出す子どもの様子が描かれているシーンです。

 

P138~

ぼくらは自分たちにされたことを全部、

永遠にかかえている。

 

ぼくらの大半はよいことにしがみついて、

残りを忘れようと一生懸命努力する。

 

でも、心の奥底の、

頭では触れることのできない、触れたくもないどこかには、

最悪のことがしまいこまれていて、

それを確実にあける唯一の鍵は、ぼくらの夢の中にある。

 

辛い経験をしてきた子供たち。

本来なら守られるべき存在の子どもですが、

 

時代が時代だったり、

差別が凄かった時代。

 

辛い思いをしまい込みながら、

なんとか必死に生きていたんだろうなと思うのでした。

 

自由を手に入れるための冒険には、

困難がつきまといます。

 

けれど、仲間がいるからこそ、

頑張れること。

 

人と出会うからこそ、

分かり合えること。

 

自分の物語を生きること、

また、頭の中で物語を創造すること。

 

そんなことを考えさせられる物語でした。

 

人生は川のように、

行きつく場所に行くし、

抗わず流れに任せるのがいいのかななんて思いました。

 

生きていると、ひどいことをする人に出会うこともあるけれど、

この物語のように、

やさしく手を差し伸べてくれる人がいてくれて、

救われました。

 

人種差別やアメリカの歴史の勉強にもなる一冊だと思います。

 

以上、「このやさしき大地」を読んだ感想でした!

 

 

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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