一冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。
若林正恭さん著書「ナナメの夕暮れ」です。
以前読んだ、「社会人大学人見知り学部卒業見込み」に引き続き、こちらもエッセイとなっています。
若林さんの苦痛や心境がリアルに書かれています
テレビで見る若林さん、童顔でかわいらしい感じですが、そんな姿とは裏腹に、
凄く凄く、内省するタイプなんです。
私は前作の本を読んで、共感する部分があって、あぁ、自分と似ているなぁ。
そんな風に感じました。
たとえば、毎日を楽しんでいる人に憧れてきたとか、
ずっと、周りの目を気にしないで自分を貫ける人に憧れてきたとか。
若林さん自身は死ぬまでに、そういう人間になりたいと願っていました。
けれど、結論から言うとそういう人間になることを諦めた。そして飽きたと言っています。
前作から数年経ち、若林さんがあれほど言っていた、
「自分探し」の答えと「日々を楽しむ」ことを知った、
その軌跡がこのエッセイには描かれています。
この本は、生きづらさを抱えている人に読んでほしいと若林さんは語ります。
毎日が楽しくて充実している人は、本を読まずにそのまま人生を楽しんでくださいとのこと。
どちらかというと、少数派の人には、胸に突き刺す共感があるんじゃないかなぁって思います。
この本を読んで心に残ったことば
P143~
人間は内ではなく外に向かって生きた方が良いということを全身で理解できた
この文章は、若林さんが、お父さんの最期を看取る時、
お父さんが、お母さんに対して「ありがとう」という言葉を言った時に思ったそうです。
お父さんが亡くなってから、自意識と自己顕示欲の質量が急激に減ったと。
それは“会いたい人にもう会えない”という絶対的な事実が、
“会う”という価値を急激に高めた。
内に内にこもるんじゃなく、生きている間、限られた命。
外に向かって生きようよ。
そう私も励まされた気がしました。
人は人によって磨かれるし、人によって救われる。
だからもっと私もネット上じゃなくて、リアルな人間関係をよりよく築きたい。
そう切に思いました。
P154~
僕のようなネイティブ・ネガティブが人生を生き抜くには、没頭できる仕事や趣味は命綱と同等の価値がある
若林さんは以前は、ゴルフを馬鹿にしていたそうです。
おじさんのやることだと嘲笑っていたらしい。
けれど、ちょっと自分がやってみたらその価値観は覆されたそうです。
1人で考えすぎてしまう人ほど、没頭できる何かがあった方がいいことはよく分かります。
私もブログを続けていくうちにモノの見方や世界が広がった気がするのです。
ブログに綴るためにももっと外の世界を充実させようって思えるようになりました。
おわりに
この本はただのエッセイ本ではなく、文才若林さんの文章力にもうなだれました。
表現が分かりやすいんですよ!!
#ナナメの夕暮れ 読了。
— あやこ (@genko_library) 2019年10月3日
はぁー!面白かった〜!
前作も面白かったけれど今回も心がふっと軽くなった。
居酒屋で充実した話をお互いした様な気持ち。
内に内に篭らずもっと外と関わろう。
若林さんの書く文章やっぱり好きだ。
そう再確認できました。
そして何よりも若林さんの変化がよかった。
これからは“合う人に会う”を大切にして生きていくそうです。
歳を重ねると色んな変化が心の中で起きるんだ。
そう目の当たりにしたエッセイでした。
少しでも自意識過剰や生きづらさがある人、読んでみてください。
きっと心が軽くなりますよ。
引用文は全て、若林正恭さん著書「ナナメの夕暮れ」文藝春秋より
最後まで読んでいただきありがとうございました。