1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。
恩田陸さん著書「祝祭と予感」です。
大ベストセラー「蜜蜂と遠雷」のスピンオフ短編小説
この本は、あの「蜜蜂と遠雷」のスピンオフ短編小説となっています。
構成は6つで簡単なあらすじ
□入賞者ツアーのはざま亜夜とマサルとなぜか塵が二人のピアノの恩師・綿貫先生の墓参りをする「祝祭と掃苔」
□芳ヶ江国際ピアノコンクールの審査員ナサニエルと三枝子の若き日の衝撃的な出会いとその後を描いた「獅子と芍薬」
□作曲家・菱沼忠明が課題曲「春と修羅」を作るきっかけになった忘れ得ぬ教え子の追悼「袈裟と鞦韆」
□ジュリアード音楽院プレ・カレッジ時代のマサルの意外な一面「竪琴と葦笛」
□楽器選びに悩むヴィオラ奏者・奏へ天啓を伝える「鈴蘭と階段」
□巨匠ホフマンが幼い塵と初めて出会った永遠のような瞬間「伝説と予感」
「蜜蜂と遠雷」を読んだ人なら読みたい小説
あの「蜜蜂と遠雷」を読んだ人ならきっと、彼らにまた会いたいと思うはず!
私もそんな一人で、映画を観たら読もうと決めていました。
映画を観た直後だったので、読んでいてまた彼らにあえて嬉しい気持ちに。
個人的に好きだった章は二つ、まず「袈裟と鞦韆」
あの「春と修羅」を作るきっかけとなった物語です。
二人のケンジに捧げられた曲だったのですね。
そして「伝説と予感」
あのホフマン先生と、幼き塵との出会いがとてもよかったです。
その光景を目をつぶって想像してみると、ホフマン先生と塵に光が輝いているかのようでした。空から一直線に光が二人に降り注いでいるかのように。
ホフマン先生は塵との出会いの心情をこう綴っています。
全身を、戦慄が駆け抜けた。
恐怖にも似た衝撃に、彼は一瞬眩暈を覚えた。
きっとこの出会いは「雷にでも打たれた」そんな思いだったと思います。
そんな衝撃的な出会いがあってこその、あの「蜜蜂と遠雷」で塵を神様からの贈り物と言っていた理由が分かりました。
ちょっとした秘話を知れてよかったです。
小説、映画、スピンオフと、「蜜蜂と遠雷」ファンにとっては嬉しい作品だらけですね。
こうやって物語にどっぷりはまれて嬉しいです。
2019年年の瀬に近づいてきましたが、今年は良い小説にたくさん出会えてよかったなぁとつくづく思います。
残り約2ヶ月。
あと何冊読めるかな?
カウントダウンが始まりましたが、心を動かす本とまた出会えるといいな。
どんな物語と今後も出会えるか楽しみです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。