本のある暮らし

人生は一冊の本のように味わい深いです。そんな日々を綴ります。

【読書感想レビュー】千早茜さん著「しろがねの葉」を読みました。石見銀山に行ってみたい。

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おはようございます。

 

1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。

 

今日ご紹介する本はこちら。



千早茜さん著「しろがねの葉」です!!

 

 

 

この本の内容

 

千早茜さんをツイッターでフォローしていまして、

いつもおいしそうな夜食やご飯の投稿に癒されています。

 

そんな千早茜さんが、

初の時代小説を執筆したということで、

興味津々で早速読んでみました。

 

時代は、戦国末期。

シルバーラッシュに沸く石見銀山が舞台です。

 

この本を読むまで、

恥ずかしながら、石見銀山のことを全く知りませんでした。

読後調べたら、世界遺産にも登録されているんだとか!!

 

そんな石見銀山が舞台の本書。

 

親と離れてしまい拾われたウメという女の子が主人公です。

 

ウメは天才山師・喜兵衛に拾われます。

 

山師とは、銀がでる鉱脈の知識を備えた、

言わば山のスペシャリスト。

銀山のことなら俺に聞け。

そんな存在だと思います。

 

そんな山師・喜兵衛に拾われたウメは、

喜兵衛から山のこと、草花の知識。

生きる知恵を教えてもらいます。

 

ウメは喜兵衛を尊敬し、大切な存在として慕います。

 

喜兵衛のような山師になりたい。

そんな思いから、女であるウメも坑道に入ります。

 

夜目が効くウメは坑道の中では、

男が羨むほど。

 

しかし、時と時代は二人に残酷さと試練を与えます。

 

徳川の支配強化により、

銀山での働きかたや、山の管理方法を厳しく制限され、

喜兵衛はだんだんと肩身が狭くなり、

やる気がなくなり酒を浴びるようになってしまいます。

 

そんな中ウメはウメで、

体の変化が訪れます。

 

少女から大人へと変貌を遂げるウメは、

坑道に入ることがままならなくなったり、

男たちの視線が変わることに気づくのです。

 

銀山で生きる人々の愛する者との別れ、

それでも生きていく、

ウメの一生を描いた物語となっています。

 

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感想

 

時代小説、読むのに多少気合がいります。

それはやはり話言葉が難しかったり、

聞きなれない言葉だったりで、

読みづらく感じるからです。

 

本書も難しい言葉や漢字がたくさんで、

始めは読むのもゆっくりでしたが、

段々とのめり込みだしました。

 

一度そのゾーンに入ると止まらなくなります。

ちょっとのつもりが、時間を忘れて夢中で読んでしまいました。

 

千早茜さん、凄い。

何度も何度も思いました。

 

今まで読んできた彼女の作風とまた違う新天地。

 

存分と楽しませてもらいました。

 

まず、歴史の勉強になったことが大きいです。

この本を読むまでは、銀山の世界のことを全く知りませんでした。

 

これはどこの県のお話かしら?

それくらいのフワフワした世界観で読んでいましたが、

読後調べることで、

本当にあった世界を物語として描いていたんだ。

そんな風に感動しました。

 

きっとこの時代の女性たちはこんな気持ちで夫を送り出していたのかもしれない。

男性たちも食べる為に、

そこしかないから過酷な労働に耐えていたのかもしれない。

感情移入が強かったです。

 

千早茜さんの表現力の美しさもまた良いでした。

 

私の気に入った場面は、

ウメが花の美しさを知り、

花を通して大切な人を思い出しているシーンです。

 

P245~

「百花に先駆けて咲く」と喜兵衛は言った。

 

冬の寒さが和らぐほんの一息前、

裸の枝にぽっちりと紅い花が咲いた。

 

石銀集落の周りには梅林があった。

 

青い実がなる前の花を美しいと感じたのは飢えていなかったからだ。

 

母親とは比べ物にならいほど喜兵衛は草木の知識を与えてくれ、

季節の花を愛でる余裕もくれた。

 

あの時、色がついたのだとウメは思った。

 

己が食い繋ぐだけで見えなかった彩りは、

一度目に焼きついてしまうと、奇妙な愛着と思慕の念を生んだ。

 

散花に自らの想いを重ねることなどなかったのに。

 

 

色を知らねば、巡る季節を花で区切り、

愛おしく思う人と同じ花を眺めたいと思うこともなかっただろう。

 

ウメが少女から大人へと変容する心理描写、

そして愛する人との別れ。

 

生きるために選んだ道の数々。

 

ウメという一人の女性の一生をこの本を読んで感じてほしいです。

 

千早茜さん、凄いなぁ。

改めて思うのでした。

 

この本を読んで、

夫に、石見銀山に行きたいんだけど。

なんて、話をしました。

じゃあ、釣りもセットで。

なんてお話が。

 

また行きたい場所が増えました。

いつか、このお話の世界を自分の目で見れますように。

 

以上、千早茜さん著「しろがねの葉」を読んだ感想でした!!

読んだ方の感想お待ちしています♪

 

 

★過去に読んだ千早茜さんの本はこちら★

 

 

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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