1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。
彩瀬まるさん著「神様のケーキを頬ばるまで」です!
「神様のケーキを頬はるまで」の本のあらすじ
こちらの本は西淑さん装丁の本です。
(西淑さんが装丁を手掛ける本を読むのは何冊目!?)
短編集のような小説ですが、一人一人の主人公が次の物語の登場人物と繋がる物語となっています。
共通点は映画監督の「ウツミマコト」
そして、錦糸町に佇む古い雑居ビル。
登場人物たちが「変わりたい」と、悶々としながらも自分で道を切り開いていく物語でした。
読み終わった時に、装丁の絵の幾何学的なケーキの意味が理解できた気がします。
ケーキって普通ふんわりですよね?
なのに、何で角ばった絵を描いたんだろうって最初違和感を感じていたのです。
ちゃんと装丁にも物語の意味が込められていることを知るのでした。
「神様のケーキを頬ばるまで」を読んで心に残った言葉
P220~
ウツミマコトも、マッサージ屋のおばさんも、郁子も、私も、もう姿を消した向かいのビルにいた人たちも。
こんな風にそれぞれの場所で、明日も明後日も営みを続け、
新しいものを作り続けて行くのだろう。
食べて、寝て、働いて。
忘れられても、忘れても。
最後の物語の主人公、大野が悟った言葉だ。
どんなに辛いことがあっても、喜びは日常の営みの中で作られることを知った瞬間だった。
自分の経験
甘い物を食べた時、幸せな気持ちになる瞬間がある。
これまでの人生、何を食べても感じない日だってあった。
けれど、目の前のケーキを食べておいしいと感じた瞬間、
これを食べるだけのことを頑張ってきたんだ。
もっと自分を褒めてあげたい。
そんな瞬間が私もあった。
変わらないと思っていたことも、実は日々ちょっとずつ変化しているし、
忘れられないと思っていたことも、そういえばしばらく考えていなかった。
なんてことも。
つまりは、辛いことは絶対長くは続かないってこと。
幸せな気持ちも嫌なことも、ちゃんと平等に人それぞれに訪れるというわけだ。
この物語を読んで、日々生きていると、
色んなことあるよね。
そんな風に主人公たちを応援したくなった。
本当に、悲しいニュースも多いし、今の世の中いったいどうなっちゃうんだろうってことだらけ。
でも、時には美味しいモノを食べて、ふっと肩の力が抜ける瞬間があってもいいんじゃないかなって思った。
これからしたいこと
抗わず、日々を受け入れていこう。
悲しいこと、ままならないこと、波のように押し寄せてくるけれど、
一瞬でも忘れられれば今日もまた明日に繋いでいけるんじゃないかなと思う。
この本に出てくるとびきりおいしいパンケーキ。
食べてみたい。
食べたあとは、罪悪感に苛まれそうだけれど、きっと食べている瞬間は幸せに違いない。
そう感じたのであった。
以上、「神様のケーキを頬ばるまで」を読んだ感想でした。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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