本のある暮らし

人生は一冊の本のように味わい深いです。そんな日々を綴ります。

【読書感想レビュー】課題図書2024年高学年の部「図書館がくれた宝物」を読みました。

 

おはようございます。

 

1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。

 

今日ご紹介する本はこちら。



ケイト・アルバスさん著「図書館がくれた宝物」です!!

 

 

 

課題図書高学年の部に選ばれた本です!

あやこ
 

 

 

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「図書館がくれた宝物」の本のあらすじ

 

舞台は1940年代、第二次世界大戦下のロンドン。

主な登場人物は、

 

12歳のウィリアム、11歳のエドマンド、9歳のアンナ

 

3兄弟には親がいません。

親代わりに育ててくれたおばあちゃんが亡くなってしまい、

たった3人になってしまうのです。

 

3人には「遺産」がありましたが、

そのためには、「後見人」が必要なのです。

 

そこでおばあちゃんの弁護士が提案したのは、

3人で学童疎開に参加すること。

 

ロンドンにいるより安全だし、

運が良ければ3人をずっと置いてくれる家族が見つかるかもしれない。

 

そんな不安と希望の中、

3人は学童疎開に参加することに。

 

しかし、現実はそう甘くないのでした。

 

疎開先での厳しい日々、

3人とって村の図書館だけが安らげる救いの場所だったのです。

 

あやこ
 

3人の後見人は見つかるのでしょうか?

 

 

 

 

「図書館がくれた宝物」を読んで心に残った言葉

 

P82~

アンナが、ガラス越しになかをのぞいた。

先ほど、お菓子を見ていたエドマンドより、

さらに目を輝かせている。

 

もっとよく見ようとつま先立ちをすると、

天井まで本がぎっしりつまった本棚がいくつも並んでいるのがぼんやりと見えた。

 

アンナはその光景を目に焼きつけ、

ここがあれば、なにがあってもだいじょうぶ、と思った。

 

不安の中住み慣れたロンドンから、

疎開先の村で見つけたのは、

図書館なのでした。

 

本好きの3兄弟は、

小さい頃から本を読むことが習慣でした。

 

本の持つ力、

本さえあれば大丈夫と思える心が育っていたこと。

 

本のもたらす力を知っているアンナだからこそ、

図書館を見つけた時の喜びが伝わってくる文章でした。

 

P90~

三人ともなんとなく心の奥底では、

自分たちは本のなかに出てくるような「家」で一度も暮らしたことがないような気がしていた。

 

本の世界に出てくるような「家」というのは、

戦争もなく、

親が揃っていて、温かい家庭なんだとこの描写から伝わります。

 

今置かれている3兄弟の状況と、本の世界に出てくる「家」の対比が伝わってきて、

切なくなる文章でした。

 

疎開先ではどの家もその日暮らすのがやっとの状況です。

贅沢もできません。

 

戦争という非条理さも伝わってくるのでした。

 

 

「図書館がくれた宝物」を読んだ感想

 

戦時中の疎開先の、どの家でもあまり良くしてもらえず、

読んでいて辛い気持ちになりました。

 

受け入れ先も心にも金銭的にも余裕がないので、

ギスギスした雰囲気が伝わってきます。

 

まだ3人一緒に預かってもらえただけ良いですが、

3人一緒だったからこそ、

乗り越えられた部分が大きかったんじゃないかなと思います。

 

3人でどんな辛い状況下でも、

励まし合って、助け合っている様子がよかったです。

 

そして、そんな辛い状況下で助けてくれる本の存在はやっぱり凄いなと思うのでした。

本を読めば、

戦争のない世界にあっという間にワープできちゃいます。

 

きっと、戦時中、

多くの人の心を救い、拠り所になったのは本だったのではないでしょうか。

 

また、

3人が元々本が好きだった、

読める子たちだったという点も大きいと思います。

本の楽しさを知っているからこそ、

図書館があれば大丈夫。

そんな心の平安を保てたのだと思います。

 

後見人はちゃんと見つかるのかとハラハラしましたが、

最後の最後に素敵な人と出会えてよかったと思いました。

 

読了後はあったかい気持ちになりました。

私も辛い時、本を読みました。

本の世界は優しいです。

 

どこかで辛い思いをしている人の、

拠り所として今後も図書館が残っていてくれるといいなと思うのでした。

 

以上、「図書館がくれた宝物」を読んだ感想でした。

 

 

 

 

大人が読んでも楽しめる1冊でしたよ!

あやこ
 

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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