おはようございます。
1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。
伊与原新さん著「宙わたる教室」です!!
「宙わたる教室」のあらすじ
舞台は東京・新宿にある都立高校の定時制に集まった、
さまざまな事情を抱えた生徒たち。
1人の先生の計らいをきっかけに、
生徒たちは「科学部」を結成し、
「火星のクレーター」を再現する実験を始めた。
煌々と明かりが灯った夜の教室で、
小さな奇跡が起こる。
伊与原さん作品といえば、
物語を通して、「科学」に触れることができます。
科学に全く詳しくない私ですが、
物語を読みながら新しいことが知れたり、
心が温かくなったり。
今回の「宙わたる教室」も、
物語×科学の面白さを教えてもらえる一冊でした。
第70回青少年読書感想文コンクール
高等学校の部の課題図書となっています。
「宙わたる教室」を読んで心に残った言葉
「宙わたる教室」を読んで、私が個人的に心に残った言葉を紹介します。
P123~
「これが実験なのかね。私には、ただの砂遊びにしか見えんが」
「砂遊びですよ」
「ですが、砂遊びのなかに一片の法則を見出そうとするのが、科学というものです」
科学は身近な遊びから発見されることがよく分かる会話なのでした。
人から見たら一見遊びのように見えるかもしれない。
けれど、その遊びのなかにこそ法則が隠れている。
同じ視点や目線だけでは、
科学は解き明かせない。
違う視点を持つ人がいたからこそ、
長い人類の歴史の中で様々な科学を証明することができたんだなと思うのでした。
P216~
これは何だろうと感じる力。なぜこうなっているのか、不思議だと思う力。
世界の細部に目を凝らす眼差しの熱さは、センス・オブ・ワンダー
自然の神秘に目をみはる感性と直結している。
そしてそれは、科学にとって何よりも大切だ。
この地球や宇宙を不思議だと思う力。
センス・オブ・ワンダーを感じる心は、
子どもの方が大人よりも多く感じ取っているなと感じます。
いつの間にか、何も感じなくなってしまったんだろう。
科学とは自然と共にある、ワクワクした心と直結しているのですね。
★センス・オブ・ワンダーについての本は過去にも読みました★
P235~
「先生は、何かあきらめたことある?」
「そりゃありますよ。人生において何かを選ぶということは、
選ばなかったほうをあきらめるということですから。
ただしそれは、その時点での話です。
そのとき選ばなかったものを、
あとで選ぶことはできる。
命ある限りは」
深い会話だなと思いました。
人生とは「選択」の連続ですよね。
何かを選んだということは、
選ばなかった方をあきらめたということ。
でもそれは、命ある限りあとでも選べる。
自分が「選んできたもの」「選ばなかったもの」を考えるきっかけの一文なのでした。
「宙わたる教室」を読んだ感想
定時制の中で繰り広げられる物語。
それぞれの事情を抱えた生徒たちでしたが、
藤竹先生と出会うことによって、
変化が起きます。
人と人との出会いは化学反応のように、
思いもよらぬ方向へ進むことがあります。
生徒たちにとっては、
この出会いはいい方への出会いとなったのでした。
様々な人が一つの空間に集まる、
学校生活。
様々な人がいるからこそ、
それぞれの得意分野を活かすことができますよね。
この物語の「科学部」も、
個々の特性を活かして協力し合いながら火星のクレーターを再現する実験に、
読みながらワクワクしました。
時にぶつかり合いながらも、
何かを成し遂げる達成感や、
何かを一生懸命頑張ったことは、
一生の宝になると思います。
学校という組織程、
個々の集団はないと思います。
さまざまな個性の集まる学校。
定時制の生徒たちを通して、科学の面白さを知れる物語でした。
そして、人生とは「選択」の連続だなと改めて思うのでした。
知りたいと思う好奇心、
探求心、夢中になれるもの。
そういうものを見つけられる高校生活を送れたら、
きっと楽しいだろうな。
今からでも遅くありません。
自然界に目を向けて、
ワクワクするセンス・オブ・ワンダーを探したくなる。
そんな一冊でした。
個人的にオポチュニティの轍の話が良かったです!!
宇宙に思いを馳せるとワクワクしますね。
以上、伊与原新さん著「宙わたる教室」を読んだ感想でした。
★伊与原新さん作品はこちら★
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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