本のある暮らし

人生は一冊の本のように味わい深いです。そんな日々を綴ります。

【読書感想】生きている間に読みたかった名著!ドストエフスキー著「カラマーゾフの兄弟」を読みました。

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おはようございます。

 

ついにあの作品を読み終わったので感想を綴りたいと思います!!

 

今日ご紹介する本はこちら。

 

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ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟です!

 

 かつて村上春樹さんはこう言いました。

 

「世の中には二種類の人間がいる。

カラマーゾフの兄弟』を読破したことがある人と、

読破したことのない人だ。」

 

文学界の偉人達に多大な影響を受けたと言われる、

カラマーゾフの兄弟

 

名だたる文豪たちは、この本を通過儀礼とし、洗礼を受けたと言っても過言ではないくらい、「世界最高峰」と言われている文学、

私もついに、読破した人の部類に入ることができました!!

 

やっと読了することができましたので、感想を綴りたいと思います。

 

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生きている間に読みたいと思っていた本です!

 

 

この本を読もうと思ったきっかけ

 

カラマーゾフの兄弟、あらゆる本を読み漁っていると、

その名を目にすることが多いです。

 

それくらい、一度は読むべき本として紹介されていることが多く、

私も生きている間に一度は読んでみたいなと思っていました。

 

 

www.genko-library.com

 

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齋藤孝先生の本でよく紹介されています

 

そんな本書を、youtube大学であっちゃんが取り上げてくれたのです!!

 

 

これがもう、最高に面白く、分かりやすかった!!

さすがだなぁと思い、こんなに面白いのに読まないのはもったいないじゃないか。

ということで、勢いで本を揃えました。

 

 

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この本の内容

 

お金、権威、酒、女好きの父親フョードル・カラマーゾフ

カラマーゾフ家は町でも有名な一家でした。

 

父親と同じ素質を持つ、

長男ミーチャ。

 

二人は妖艶な美人グルーシェニカを巡って

恋のライバルに。

 

長男ミーチャは婚約者、カテリーナという女性がいながらも、

グルーシェニカに心酔してしまうのです。

 

そんなカテリーナから3千ルーブルを借りて、

グルーシェニカと豪遊してしまうのです。

 

カテリーナにお金を返してグルーシェニカと一緒になりたいと思っていた、ミーチャ。

お金の工面に必死になります。

 

父親との確執は広がるばかり。

 

父親にグルーシェニカをとられないかと、嫉妬するあまり、

執拗に父親の家を見張ります。

 

グルーシェニカが父親の家に行ったのではないかと勘違いしたミーチャは、

屋敷に忍び込みます。

しかし、グルーシェニカはいませんでした。

 

そこで帰ろうと思っていた矢先、

召使のグリゴーリーに遭遇してしまい、

思わず殴ってしまうのです。

 

頭から血を流し、意識がないグリゴーリーに、

死んでしまったと思ったミーチャ。

 

その足でグルーシェニカに会いに行きます。

最後にグルーシェニカに会って自殺をしようと考えていました。

 

そんな中、ついにミーチャの想いにグルーシェニカが応えたのです。

 

幸せな気分に浸っていたミーチャの元に、

警察が来ます。

 

父親のフョードルが殺された。

犯人はミーチャだとグリゴーリーが証言しているのです。

 

父親殺しの動機が揃っているミーチャ。

所々についた血痕。

人々の証言。

誰がみてもミーチャが犯人だと町の人たちは確信しています。

 

いったい父親フョードルを殺したのは誰なのか!?

 

人間の善と悪が交差する。

 

誰の心にもあるカラマーゾフ気質があぶりだされる。

そんな物語です。

 

 

主要な登場人物

 

フョードル

カラマーゾフ家の父親。

金持ち。無類の悪党として道化、酒、女好き。

 

ミーチャ

フョードルの長男。

先妻アデライーダの子。

激しい性格、高貴な心をあわせもつ。

 

イワン

フョードルの次男。

後妻ソフィアの子。

シニカルな無神論者。

 

アリョーシャ

フョードルの三男。

後妻ソフィアの子。

誰からも愛される清純な青年。

修道院で暮らしている。

ゾシマ長老を心から尊敬している。

 

スメルジャコフ

カラマーゾフ家の下男。

同家の召使グリゴーリーとマルファの夫婦に育てられる。

料理人を務める。

 

ゾシマ長老

町の修道院の長老。

信者の尊敬を一身に集める。

 

グルーシェニカ

妖艶な美人。

カラマーゾフ家の父親、

兄弟たちと深くかかわる。

 

カテリーナ

知的な美人。

中佐の父がある横領事件でミーチャに助けられたことで、

彼に恩義を感じている。

ミーチャの婚約者。

 

この本のおもしろいシーン

 

この本はとにかく長い!!

そして多様な要素を提示した本となっており、

どこを切り取っても面白いのですが、

 

私が面白いなと感じたシーンを抜粋してお伝えしたいと思います。

 

イワンの物語詩「大審問官」

無神論者のイワンは神を信じるアリョーシャに対し、

次々と残酷な話を聞かせます。

 

こんなに残酷な出来事の時に神様は一体何をしてくれた?

そう問うイワン。

 

そして頭の中に描いた物語を語り出すのです。

イワンの熱弁の章です。

 

P274~カラマーゾフの兄弟2巻より引用

 

でも、おまえはほんとうに考えなかったのか。

選択の自由という恐ろしい重荷に圧しひしがれた人間が、

ついにはおまえの姿もしりぞけ、

おまえの真実にも異議を唱えるようになるということを。

 

彼らはしまいには、真実はおまえのなかにはない、

とまで叫ぶようになるのだ。

なぜなら、あれほど多くの心配や解きがたい課題を彼らに残したおまえ以上に、

彼らを混乱と苦しみのなかに放置するものなど、

とうてい考えもつかないからだ。

 

キリストと思われる人に大審問官が語るシーンです。

イワンの熱弁に圧倒されます。

 

現代を生きる、特に日本人は神様の存在をそれほど信仰する習慣がないので、

このシーンを読むと、

昔の人たちがいかに、キリストという存在を糧に生きていたということが分かりつつ、

その中にも疑問を持つ人たちが明らかにいたということも伺えます。

 

ゾシマ長老死す。復活するのか!?

 

皆から尊敬されていたゾシマ長老。

そんな死を機会に、町の人たちは興奮するのです。

もしかしたら、ゾシマ長老が復活するかもしれない!!

 

ところが、どうだろうか。

ゾシマ長老の亡骸から腐敗や、腐臭が立ち込めてくるのだ。

 

偉大な聖人は復活すると思い込んでいた、

信仰深い町の人々の戸惑いが感じられるシーンであった。

 

P17~カラマーゾフの兄弟3巻より引用

 

これほどの故人の亡骸に、

腐敗や腐臭が起こるなどと予期するのは愚劣のきわみであり、

それを口にした者の信仰の浅さと軽薄さは

(たとえ嘲笑でないにせよ)

同情にも値する・・・。

 

なにしろ彼らが期待していたのは、

それとはまるで正反対のことだったからである。

 

父親殺しの真相、そして判決のシーン

疑いをかけられたミーチャ。

あれこれと事情聴取を繰り返し、

裁判が繰り広げられます。

 

しかし、裁判の前日に明らかにされる、

父親殺しの犯人。

 

その真相を知ったまま、

裁判が行われ、判決が下されるのです。

 

P615~カラマーゾフの兄弟4巻より引用

 

カラマーゾフ気質にはふたつの側面がある、

ふたつの底なしの深みをそなえている、

 

だからこそ、豪遊し、散財したいというたまらない欲求にかられたときでも、

ちがった側面から何かしら心を動かされることがあれば、

踏みとどまることもできるのです。

 

裁判官のカラマーゾフ家を語るシーンが面白かったです。

人間誰の心にもこのカラマーゾフ気質が宿っているのではと思いました。

 

そして、裁判の判決。

今でこそ、DNA鑑定などなかった時代。

 

色々な真実が、あくまで憶測と課程で判断されてきたんだなと分かりました。

 

子どもたちとアリョーシャ

 

とあるきっかけで町の子どもたちと出会い仲良くなったアリョーシャ。

 

病気でもう命が短い少年イリューシャとそれを取り囲み子どもたちとの最期のシーンがまた良いでした。

 

P56~カラマーゾフの兄弟5巻より引用

 

このイリューシャの石の前で、

第一に、イリューシャのことを、

第二に、おたがいのことをけっして忘れないと誓いましょう。

ぼくたち、これからの人生に、

たとえどんなことがあっても、

これからさき二十年、おたがいに会うことができなくても、

やっぱりぼくらがあのかわいそうな少年を葬ったことを、忘れないようにしましょう。

 

 この最後のシーン、私好きです。

 

P59~

「ぼくが、こんなことを言うのは、ぼくらが、悪い人間になるのを怖れるからです」

 

「でも、どうしてぼくらが、悪い人間になるなんてことがあるでしょう、

みなさん、そうですよね?

 

まず、第一に、善良であること、次に、正直であること、

それから、けっしておたがいを忘れないこと。

 

もういちどこれを繰り返しておきますね。」

 

人間には善と悪があるけれど、

悪に転じそうになったとき、

きっと、いい思い出、誓った思い出が留めてくれる。

そう思うシーンでした。

 

おわりに

 

いかがだったでしょうか?

カラマーゾフの兄弟、どこを切り取っても面白く、

考察するのが楽しい物語となっています。

 

今回のこの一記事だけでは伝えきれないのですが、

個人的に印象に残ったシーンを抜粋してお伝えしました。

 

皆さんも是非、この文学に触れてみてください。

 

普遍的物語はきっと、後世でも長く読み継がれることでしょう。

 

そんな時代の産物に触れらてたということは、

かけがえない読書の思い出として残るのではないかと思います。

 

以上、カラマーゾフの兄弟を読んだ感想でした!

 

この超大作を読了した方、

まだ未読だけれど挑戦したい方のコメントお待ちしいます(*^-^*)

 

★過去に読んだ古典はこちら★

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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