おはようございます。
1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。
今日ご紹介する本はこちら。

山口未桜さん著「禁忌の子」です!!
本屋大賞2025年ノミネート作品です!!
この本のあらすじ
主人公「武田」は救急科の医師です。
そんな武田のところに、
一体の溺死体が運ばれてきます。
その溺死体を見た時、
武田は衝撃を受けるのです。
なぜなら、
その溺死体は、
自分と瓜二つの顔、体格をしていました。
自分には兄弟はいないはずなのに、
気持ち悪さを覚える武田。
身元不明の溺死体は、
カルテナンバー「キュウキュウ十二」
「キュウキュウ十二」が気になって仕方がない武田は、
中学の同級生で医師の城崎に相談します。
城崎とキュウキュウ十二について調べていくうちに、
絡み合った糸が解かれ、
驚愕の真実が解き明かされるのでした。
読み終わった時、
タイトルの意味を知ることになります。
感想
本屋大賞ノミネート作品が発表され、
未読の作品でまずどれから読んでみようかなと吟味しまして、
「禁忌の子」はどうやらミステリーらしいということで、
手にとってみました。
もう、これが大賞とるんじゃない?
というほど、完璧な作品でした。
しかし、近年の本屋大賞は、
重めのテーマだったり、感動系だったり、頑張る系だったので、
この「禁忌の子」は、
生とは?エゴとは?
ミステリー以外にも考えさせられる要素はたくさんでしたが、
万人にはうけないかもしれません。
まず思ったことは、
これがデビュー作!!??
それくらい、質のよい読書体験ができました。
著者本人が現役のお医者さんということもあり、
医療現場や医療用語が描かれているのですが、
初心者にも分かりやすい丁寧な情景に、
頭の中で自動映画が再生されるかのようでした。
本屋大賞はとれなくても、
映画化かドラマ化はされるんじゃないかなと思います。
でもテーマが若干重いから難しいかな?
とにかく描写が丁寧だなというのが印象。
才能ある作家さんを発掘できたような気持ちになり、
読んでいてこちらも嬉しくなりました。
謎の「キュウキュウ十二」の正体とは。
読み進めていくうちに、気になって気になって、
ページをめくる手がとまりませんでした。
読者はあっという間に、
この本の世界観に心を鷲づかみされることでしょう。
終始飽きさせない構想も素晴らしかった。
そして最後の最後に、
予想もしない展開でさらに驚かされたのでした。
現実にはありえないことかもしれないけれど、
実際あるかもしれないそんな怖さ。
人間のエゴについても考えさせられる内容でした。
読んだ人の感想お待ちしております!!
心に残った言葉
この本を読んで心に残った言葉を残したいと思います。
導き出される結論がおかしい時は、
前提条件そのものを疑ってみる必要がある、ということ。
ちょっとしたある出来事を城崎が解決した時の言葉です。
人は前提条件を疑わずに、謎の迷路に迷い込む時がありますよね。
けれど、そもそも前提条件が間違っていたのでは?
そう思うと、謎が解けることも。
思い込みをせず、実はこうなんじゃないかと、
多角視点を持つことが垣間見れる会話でした。
論理では割り切れない、感情の残滓(ざんし)と言うものがこの世にあって、
それが時に人を死に引き寄せるものだ、ということを。
人の感情ほど難しいものはありません。
けれどその感情の残滓を感じ取れる人ってそうそういないのではないでしょうか。
おわりに
本屋大賞ノミネート作品は、
読書初心者の人にも読みやすい本がたくさんです。
これを機会にたくさんの人に本を読む楽しさが広がるといいなと思います。
ノミネート作品を読んで、
本屋大賞を予想するのも楽しいです。
是非、本のお祭り本屋大賞を楽しんほしいなと思います。
以上、山口美桜さん著「禁忌の子」を読んだ感想でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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